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第12話「国民の思いが変われば、国は確実に変わるはずです」

2011年1月5日(水)

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前回までのあらすじ

 団達也と細谷真理は沢口萌にMTCで一緒に働こうと誘った。萌は自分が裏切った達也と萌と一緒に仕事することなど考えられなかった。

 しかし、真理に「気概を見せてほしい」と言われた萌は、もう一度、ビジネスの世界に飛び込もうと決心した。

 シンガポールのMTCラボでは金子順平が発明した電池部品「K01」の生産が順調に進み、世界中から注文が入っていた。その規模は、1日3億円以上のペース、1カ月で100億円にもなることが確実だった。

 ところが、達也はこれ以上注文を受けないように金子に指示した。金子と真理はその理由が分からなかった。達也は、「運転資金のメドがたたないうちに注文を増やしたら、会社のカネの流れが完全に止まってしまう」と金子に言った。

上海

 リンダは1日だけの正月休暇を自宅で過ごしている。この国の年の初めは中国正月とよばれる春節で、今年は2月3日だ。この日、人々は新年の挨拶を交わし、爆竹を鳴らし、酒を飲む。東アジアで今日を年の初めとしてとして祝うのは日本くらいなものなのだ、とリンダは思っている。

 外国のエコノミストたちは、中国の繁栄は万博まで、と言っていた。その予測が的中したかの動きもある。1週間前の中国人民銀行による利上げだ。近いうちに一段の金融引き締めがあるだろう。人民元も引き上げざるを得なくなるに違いない。マーケットでは不動産株などが売られている。

 だが、リンダは不動産バブルが崩壊するとは思っていない。中国は300年を1周期として社会が動いている。いまは1911年の辛亥革命以来まだ100年しかたっていない。中国の発展は、まだ100年以上は続く。リンダだけではない。中国人全員が、理屈なしに信じている。

スコットランド

 クリスマス休暇で故郷のエジンバラに戻ったジェームスは、冷え切った景気に不安を覚えた。好景気を謳歌していた頃との落差に唖然とするしかなかった。

 (経済危機は確実にこの国に忍び寄っている)

 ジェームスは確信した。危機は北と南の二方向から押し寄せている。アイスランドでは三大銀行がすべて破綻し、預金保険基金が枯渇して国家財政を揺るがす事態に発展したのはたった2年前だ。そして、アイルランドに飛び火した。

 危機を助長したのは、アイルランド政府が銀行部門を丸ごと救済したことにある。2008年のリーマンショック後、政府が銀行債務の全額保護を宣言し、銀行国有化などにGDPの3割近くを支出した。

 この結果、2007年にGDP比25%だった債務残高は、10年には一挙に100%近くに達したのだ。それだけではなかった。GDPの6倍にも上る銀行資産の中にまだ相当額の不良債権が隠れているかも知れないのだ。

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「第12話「国民の思いが変われば、国は確実に変わるはずです」」の著者

林 總

林 總(はやし・あつむ)

公認会計士

外資系会計事務所、監査法人勤務を経て開業。国内外でビジネスコンサル、管理会計システム導入コンサルのほか、大学で実践管理会計の講義を行っている。また管理会計の草の根活動として、団達也会を主宰。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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名和 利男 サイバーディフェンス研究所上級分析官