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中国2011年~経営者にとってのチャンスとリスク

  • 石原 昇

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2011年1月11日(火)

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 昨年GDPで世界第2位となった中国。北京五輪に続き上海万博を成功させ、世界にその国力を見せつけた。日本にとって、輸出入ともに最大の相手国であり、あらゆるビジネスに欠かせない存在となっている。一方で内政面の課題が山積している。外交面では、日本に対する脅威が顕在化し、その影響は経済へも波及した。2011年、日本の経営者はこの国とどのように向き合うべきか。そのチャンスとリスクを俯瞰する。

中国の立地競争力はアジアでトップ

 外国企業から見た、アジアにおける進出地域として、中国が圧倒的に優位に立っている。「欧米アジアの外国企業の対日投資関心度調査」によると、2009年度、日本の立地優位性がなくなり、中国が際立つ結果となった。2年前の2007年度の調査では、アジア地域統括拠点とR&D拠点で、日本がトップにあったが、2009年度は中国がこれに代わった。そしてアジア地域統括、製造、R&D、バックオフィス、物流、金融、販売のすべての機能において、アジアでトップの地位を中国が占めた。

外国企業による各国の拠点機能別評価

  日本 中国 インド 韓国 香港 シンガポール
アジア地域統括拠点 8% (1)35% 8% 2% (3)11% (2)14%
製造拠点 1% (1)53% (2)11% 1% 1% 1%
R&D拠点 (2)15% (1)24% (3)14% 3% 1% 6%
バックオフィス 6% (1)32% (2)15% 1% 8% (3)12%
物流拠点 2% (1)48% (3)6% 1% 4% (2)9%
金融拠点 8% (1)24% 7% 3% (2)18% (3)17%
販売拠点 6% (1)42% 6% 3% (2)11% (3)9%

※各拠点ごとに国・地域を一つ選択、( )付きの数字はトップ3の順位
※回答企業180社(日本進出済み30社含む)から無回答企業を除く百分率
(出所)
「欧米アジアの外国企業の対日投資関心度調査」(経済産業省2009年度)より作成

 21世紀に入って存在感を急激に増した中国は、2007年から米国に代わり世界の経済成長のリーディングカントリーとなっている。ヒト、モノ、カネ、技術・ノウハウを自国に呼び込み、世界を囲い込む。世界中の企業が、グローバル展開するにあたって中国を中心に戦略を組み立てる。世界を視野に入れるなら日本に座して待っていてもチャンスは訪れない。

第12次5カ年計画が始動

 2011年は中国で第12次5カ年計画がスタートする。詳細は、3月の全国人民代表大会で 正式に決定する。だが、昨年10月に開催された5中全会(中国共産党第17期中央委 員会第5回全体会議)が採択した草案が内容を示唆している。

第12次5カ年計画の「10大任務」

(1) 内需の拡大
(2) 農業の近代化の推進
(3) 産業構造の高度化と競争力の強化
(4) 均衡のとれた地域開発
(5) 資源節約型・環境重視型社会への転換
(6) 科学技術・教育立国と人材戦略の強化
(7) 社会サービスと社会インフラの整備
(8) 文化の発展の促進
(9) 社会主義市場経済の構築
(10) 互恵的開放戦略の実施

(出所)五中全会コミュニケ(2010年10月)

 方向性としては、内需主導の経済構造に転換し、所得分配を平等化することにある。これまでの中国の成長の牽引役は、2001年末のWTO加盟を機に急拡大した輸出と開発ブームに乗った固定資産投資であった。新たな成長のエンジンは、内需、なかでも個人消費の拡大である。それというのも中国の個人消費がGDPに占める比率は、35%程度とかなり低い。先進国の値は60~70%である。消費の源泉となる所得の伸びが低く抑えられてきたためだ。5カ年計画では国民所得の伸び率をGDP並みにすることが盛り込まれる。

消費大国としての中国のポテンシャル

 中国の小売売上高は、改革・開放に舵を切った1978年に1600億元(約1兆9800億円)弱であった。これが2009年には約80倍の12兆5300億元(約155兆円)に拡大している。ただし1人当たりの国民所得は、2009年で30万円前後(日本は275万円)にすぎず、都市住民と農村住民の所得の格差は3.3倍(先進国の最高は2倍前後)に開いている。

 5カ年計画の推進により、所得が増加し、格差が縮小し、消費の拡大が加速すれば、耐久消費財などのモノ需要に加え、サービス需要も刺激されよう。小売・卸、外食、物流、金融、医療・健康、環境関連など、日本企業が活躍する余地がある。

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