• BPnet
  • ビジネス
  • IT
  • テクノロジー
  • 医療
  • 建設・不動産
  • TRENDY
  • WOMAN
  • ショッピング
  • 転職
  • ナショジオ
  • 日経電子版

松井もイチローも見られなくなる?

米国スポーツが一斉にシーズン中止という「2011年問題」(上)

2011年1月20日(木)

  • TalknoteTalknote
  • チャットワークチャットワーク
  • Facebook messengerFacebook messenger
  • PocketPocket
  • YammerYammer

※ 灰色文字になっているものは会員限定機能となります

無料会員登録

close

 2002年に野球ファンを襲った恐怖を覚えていらっしゃるでしょうか。

 2年連続200本安打に向けて、その年もイチローは快調に飛ばしていました。ところが、8月に入って、米大リーグの労使交渉は暗礁に乗り上げ、「ストライキ突入」が不可避な状況へと追い込まれていったのです。年俸総額の抑制や球団の削減をめぐって、議論が平行線をたどったまま、期日の8月30日が近づいていました。

 ストに入れば、大リーグのシーズンは中断してしまいます。そして、イチローの試合を見ることができないばかりか、目指した記録も夢と消えてしまう…。

 スト決行の日がやってきました。そして、ギリギリの交渉によってストは回避されたのです。もし、この時にストに突入していたら、昨年に話題となったイチローの10年連続200本安打という偉大なメジャー記録は達成されていなかったことになります。

米スポーツがブラウン管から消える危機

 あれから8年を超える歳月が流れ、その間に松井秀喜や松坂大輔など、次々と日本の人気選手が海を渡っていきました。今や、大リーグの試合を観戦することは、日本の野球ファンにとって当たり前のこととなっています。

 ところが今年、大リーグをはじめとする米4大スポーツが、すべてあの時の恐怖の縁に追い込まれるかもしれません。

 それを私は「2011年問題」と名付けています。

 今から約10年前、世界中が「2000年問題」に揺れました。コンピュータープログラムが2000年を1900年と間違えて認識して誤作動が起こり、社会インフラがストップしたり、医療機器が誤作動するという事態に震えました。中には、「ミサイルが誤発射されて、核戦争が起こる」といった物騒な予測まで流れたのです。

 当時、私は東京のコンサルティング会社に勤務していて、クライアントと2000年問題の対応に追われました。こうした事前対応が功を奏したのか、あるいは単なる過剰反応だったのか分かりませんが、世界レベルで大きな混乱が生じることはありませんでした。

 実は今、米国のプロスポーツ界では、これと似た2011年問題という時限爆弾を抱えています。と言っても、コンピューターのように誤作動を起こすわけではなく、4大スポーツにおいて全ての労使協定が、2011年内に失効することを指して、そう呼んでいます。

 つまり、日本のスポーツファンの間でも、日常の楽しみとなっている米国のメジャースポーツの試合が、観戦できなくなるかもしれないのです。

コメント1

「鈴木友也の「米国スポーツビジネス最前線」」のバックナンバー

一覧

「松井もイチローも見られなくなる?」の著者

鈴木 友也

鈴木 友也(すずき・ともや)

トランスインサイト代表

ニューヨークに拠点を置くスポーツマーケティング会社、「トランスインサイト」代表。一橋大学法学部卒、アンダーセン・コンサルティング(現アクセンチュア)出身。スポーツ経営学修士。中央大学非常勤講師

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

日経ビジネスオンラインのトップページへ

記事のレビュー・コメント投稿機能は会員の方のみご利用いただけます

レビューを投稿する

この記事は参考になりましたか?
この記事をお薦めしますか?
読者レビューを見る

コメントを書く

ビジネストレンド

ビジネストレンド一覧

閉じる

いいねして最新記事をチェック