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第14話「原価管理は原価を削減することだというのは間違っている」

2011年1月19日(水)

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前回までのあらすじ

 沢口萌は、MTCで働くことになった。達也は萌をMTC本社で採用し、シンガポールにあるMTCラボに赴任してもらうことを告げた。仕事の内容は、原価計算システムを設計することだった。

 達也は、原価計算システムは会計知識があるだけでは設計できない、業務、情報技術、生産システム、会計、マネジメントの知識のすべてが必要だと考えていた。

 アメリカのUEPC研究所にいるアンディーは、K01の特許は自分が業界雑誌に投稿したことで公知になっていることを吹聴していた。K01を量産できるロボットの制御プログラムの発明は金子順平だ。そして、ロボットそのものを開発したのは、現在UEPCに籍を置いている三沢充であり、特許を持っているのはジェピーだった。

 アンディーは上海にいるリンダを訪れ、「きみの会社でK01を作ってもらいたい」と持ち掛けた。アンディーはリンダにK01は金子の発明ではないと言った。

MTC本社

 さっそく会計の特訓が始まった。

 萌は朝9時から夕方5時まで会議室に閉じこもって達也から出された課題をこなし、仕事が終わると、達也と真理が加わって、夜の10時まで議論を重ねた。

 その後、萌はアパートに帰ると、達也から渡された課題テキストを夢中で読んだ。萌は達也から「管理会計を2週間でマスターしてほしい」と言われた時は、冗談かと思った。

 だが、回を重ねるごとに、管理会計がどのような学問であるかは、少しずつ見えてきた。そして、意外にもジェピーの専務だった間中や、銀座で働いていたころに接した会社の重役たちとの会話が役に立っていることに気づいた。管理会計には、彼ら経営者の視点が不可欠なのだ。

 達也と真理と萌は徹底的に議論した。難しいテーマであっても、達也は「答えを教えようとはしなかった。

 どんな困難な課題でも必ず解決策はある。だが、現実のビジネスには唯一の正解など存在しないのだ。大切なのは、自分の頭で考えることだ。だが、管理会計のテキストには、「正解」が書かれている。正しい製品原価を計算でき、赤字から脱却するための秘密の方法が書き連らねられている、そう思われている。

 だが、それは絵空事に過ぎない。達也はそう信じている。

 その日に取り上げたテーマについて、萌が分からないからといって安易に助け舟を出したら、考える機会を奪ってしまうことになる。それでは、物知りになれても、有能な会計のスペシャリストにはなれない。

 管理会計の勉強会がスタートして、あっという間に1週間が経過した。
 達也は満を持して萌に聞いた。

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「第14話「原価管理は原価を削減することだというのは間違っている」」の著者

林 總

林 總(はやし・あつむ)

公認会計士

外資系会計事務所、監査法人勤務を経て開業。国内外でビジネスコンサル、管理会計システム導入コンサルのほか、大学で実践管理会計の講義を行っている。また管理会計の草の根活動として、団達也会を主宰。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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