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アート集団が創り出す人と人がつながる自然な流れ

  • 鶴見 樹里

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2011年2月7日(月)

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 今回の連載で述べる「イノベーションデザイン」とは、既存のモノや仕組みを今までとは違った視点で見直すこと。そして、気づきや夢デザインを加え、より魅力的な新しいカタチやしくみへと成長させることを指す。

 イノベーションとデザインを掛けあわせることで、同じ夢や趣味を共有する仲間たちが出会い、人と人がつながり、人とモノを結びつけていく。さらに、新しいネットワークやコミュニティを作り、新しい価値をも生み出していく。すなわちイノベーションデザインは日本の社会を豊かに、そして元気にする力があると考える。

 「人は見たいものを見ていて、聞きたいことを聞いている。別な言い方をすれば、人は見たくないものは見ているようで見ていないし、聞きたくないことは聞いているようで聞いていない」

 アーティストに創作活動の場を提供し、作品を世界につなげていく施設「アトリエ インカーブ」の運営母体である社会福祉法人素王会(そおうかい)の理事長でアトリエ インカーブのクリエイティブディレクターである今中博之氏の著書『観点変更』(創元社)に出てくる言葉は、余韻をもって頭の中に残ります。

 誰でも経験をしたことがあることでしょう。シンプルでありながら、時と場合によっては複雑なプレイヤー(考え方)にもなります。

 私たちは仕事をこなすためや生活を送るために、たくさんのモノやコトをロジカルに組み立てながら整理整頓して処理していきます。でも、そんな日常にふと気がつくと、私たちの感性は行き場を失い、引き出しの中にしまわれたかのように思えます。

 どうでしょう。時には見たくないものを見ることや聞きたくないことを聞くこともいいのではないでしょうか。感性を引き出しから出し、自由に躍動させてあげることで、本当の豊かさに気がつく。今回はそんな気づきを与えてくれる、素敵な活動をお伝えしたいと思います。

ニューヨークが注目するアート集団

 アトリエ インカーブは、2002年に大阪市に設立されました。現在27人のアーティストが所属しています。

 話題になったのは2005年。アートマーケットが成熟しているニューヨークで、メジャープレイヤーであるフィリス・カインド・ギャラリーで展覧会が行われた時でした。そして2012年は、ニューヨーク・ジャパン・ソサエティーでアトリエ インカーブの単独展開催が予定されています。草間彌生や村上隆などを世界に送り出した、日本と世界をつなぐ最高峰のギャラリーからのオファーによる企画です。

 国内では、金沢21世紀美術館や浜松市美術館、大阪市にあるサントリーミュージアム[天保山](残念ながら2010年末に閉館)などで展示されてきました。サントリーミュージアム[天保山]では「現代美術の超新星たち」と題して展覧会が開催され、12日間という短い会期でしたが、6000人を超える来展者数を記録しました。

 アトリエ インカーブの代表的なアーティストを2人紹介しましょう。

 まずは寺尾勝広氏。寺尾氏は父の経営する鉄工所で溶接工として20年間働いてきました。作品の素材やモチーフには、彼がこよなく愛する鉄が常に用いられます。3次元作品やペンで描いた平面作品などがあります。

寺尾勝広「オリンピック」(2008年、ペン/キャンバス)
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寺尾勝広「しのびのぶき2」(2006年、ペン、コラージュ/厚紙)
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 寺尾氏は平面作品を、“絵”ではなく、“鉄骨図面”と呼んでいます。フィリス・カインド・ギャラリーのフィリスは「本当に、寺尾さんの作品はピカソの作品と全然差はない。ただ、何が一番違うかというと、寺尾さんの作品のつくり方にはミステリーがある」(『観点変更』より)と言っています。

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