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松井もイチローも戻ってこない?

米国スポーツが一斉にスト突入という「2011年問題」(下)

2011年2月10日(木)

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 今年から松井秀喜選手は、オークランド・アスレチックスでプレーすることになりました。ニューヨーク・ヤンキース時代から数えてメジャー3球団目となります。ヒザの故障などによって、不本意なシーズンが続いていますが、それでもメジャー球団を渡り歩き、日本のプロ野球に戻ってくる様子はありません。

 なぜでしょうか。

 その答えを探るために、前回のコラムを深掘りしていきましょう。そこに、松井やイチローが日本球界に戻ってこない真因が見えてきます。

 前回のコラムでは、米国4大メジャースポーツの労使協定が今年中に一斉に失効する「2011年問題」について解説しました。新たな労使協定が結ばれなければ、ゲームがブラウン管から消えてしまう危機に瀕しています。

 一体、米国のメジャースポーツは、ファンからの支持を失うような大きなリスクを冒してまで、なぜ妥協のない交渉を重ねて労使協定を定期的に見直すのでしょうか? それだけ大きなリスクを冒してまで、何を得ようとしているのでしょうか? あるいは、何を守ろうとしているのでしょうか?

 まず、そんな「なぜ」に迫っていきましょう。

選手の犠牲で成り立つ戦力均衡

 米プロスポーツにおいて、経営側と選手が労使協定を結ぶ背景には、放っておくと選手の権利を制限する方向に力が働く構造だという点が挙げられます。

 アメリカ人の中には「米国=世界」だと悪気なく思っている人が少なくないためか、プロスポーツにも「米国スポーツ=世界の頂点」という発想が見受けられます。大リーグの米国チャンピオン決定戦を「ワールドシリーズ」と名付けてしまうあたりにそのメンタリティーが現れています。

 この世界観は、リーグ経営にも色濃く反映されています。米スポーツでは、球団数とその所在地がリーグにより厳密に管理されており、各チームには地域におけるビジネス独占権(フランチャイズ)が与えられています。新規参入には巨額の参加費が必要となる上、球団オーナーたちの賛成がなければ参入することはできません。言ってみれば、「一見さんお断り」の会員制クラブのようなものです。

 外に閉じられたビジネスモデルなので、同じ球団の対戦となり、チームの昇格や降格がありません。そのため、リーグ戦で優勝の見込みがなくなった段階で、ファンの興味や関心が薄れ、「消化試合」になってしまいます。だからこそ、球団の戦力をできるだけ均衡させて、「優勝の行方が分からない状態」を長く続けることが不可欠となるのです。

コメント7

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「松井もイチローも戻ってこない?」の著者

鈴木 友也

鈴木 友也(すずき・ともや)

トランスインサイト代表

ニューヨークに拠点を置くスポーツマーケティング会社、「トランスインサイト」代表。一橋大学法学部卒、アンダーセン・コンサルティング(現アクセンチュア)出身。スポーツ経営学修士。中央大学非常勤講師

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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