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期待感が不安感を上回るから挑戦できる

甲斐 昌樹 フィナンテック代表

  • 増田 晶文

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2011年2月18日(金)

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 甲斐昌樹にとって、ビジネスシーンでの活躍とスポーツは非常に密接に結ばれている。

 「仕事でもスポーツでも求められるのは決断力であり体力です。優れた判断を下すには反射神経を研ぎ澄ます必要がありますし、前向きな気持ちになるためには肉体の充実、健康が欠かせません」

 甲斐はフィナンティックの創業者にして代表取締役を務め、IR(投資家向け広報)やIPO(新規株式公開)を通じ、起業家や新規事業に乗り出すビジネスパーソンを応援している。

 「IRとは、株主や投資家、さらには顧客、地域社会などに対し経営方針や活動成果を伝えて信頼関係を構築し、資本市場での正当な評価を得ることであり、IPOは新規に株式を証券取引所に上場し、投資家に株式を取得させることです」

 かつては甲斐も起業を志しただけに、同じ軌跡を進もうという挑戦者たちにはエールを送らずにはいられない。

 「僕は、30代でベンチャーしようと、がむしゃらに生きてきました。自分自身が50歳になって振り返れば、あのパッションを支えてくれたのは、やっぱり体力だと思います。そして40代でトライアスロンを知り、そこから仕事に還元できる様々な恩恵をもらっています」

 だからこそ、彼は熱っぽく語る。

 「経営者はスポーツをするべきです」

 IRコンサルティングのフィナンテック代表である甲斐昌樹は、1983年に慶應義塾大学を出て、三菱銀行(当時)の一員となった。

 「僕が大学を出て、最初の就職をした頃と今では、ビジネスパーソンとスポーツのリンケージ、さらには環境が大きく変わっています」

甲斐 昌樹(かい・まさき)
フィナンテック代表。1960年生まれ。慶應義塾大学商学部卒業、三菱銀行(現三菱東京UFJ銀行)に入社。1986年に、米カリフォルニア大学バークレー校留学。企業広報や宣伝広告を扱うギャビン・アンダーソン・アンド・カンパニー(現クレアブ・ギャビン・アンダーソン)などを経て、1998年にIRコンサルティングを手がけるフィナンテックを設立。米国IR協会や日本IR協議会などの会員でもある。

 若いビジネスパーソンにはリアリティがないかもしれないが、1980年代まで日本の経営者がするスポーツといえば「ゴルフ」だった。というより、それしかなかった(ヨットやモータースポーツにまで触手を伸ばすのは、カネとヒマだけでなく、高い趣味性まで必要となる)。

 同時に、ビジネスパーソンにとってのゴルフは接待や商談の側面が色濃かった。太鼓腹を抱えた社長さんたちが、「ガハハ」と笑いながら芝の上を行き来する。もちろん重いクラブはキャディー任せ、ホールからホールへの移動はカートを使う。試合のためのトレーニングといえば、たまに打ちっ放しに出かけるか、駅のホームでコーモリ傘を振り回すくらい――ちょっと極端ではあるが、そういう牧歌的な様相を呈していたのだった。

「自分に克つ」を意識する世代

 だが、甲斐は年代的にも、こんな時代から現在のビジネス&スポーツのシーンへと転換していく狭間に立っていた。

 「アメリカでは1980年代から、できるビジネスパーソンほど、とことん身体を鍛えているものだという風潮が強まってきました。会社まで自転車を用いたり、走っていったりするのは普通のことだし、大統領だってジョギングをしています。都心のスポーツクラブは早朝と深夜がビジネスパーソンでごったがえすという状況になりました。肥満傾向の人は仕事ができないとまで言われる始末です」

 甲斐はこの時期に銀行を辞め、アメリカで暮らす道を選んだ。当地で“身体を鍛えなきゃシンドローム”がドラスティックなまでに浸透していった様子を肌身で知っている。

 「僕の年代が経験した変容は、スポーツや仕事のスタイルだけじゃありません。社会や経済構造が変革していく分岐点をこの眼で見てきました。今の常識と、かつての常識の両方を知っている世代なんです」

 甲斐は1960年生まれ、年齢としては50代に突入している。かくいう私も彼と同い年だけに、甲斐の語るところは実感かつ共感できるところが多い。私たちは「団塊の世代」と「新人類(!!)」に挟まれ“ギャップ(谷間)世代”と呼ばれたこともある。

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