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国際金融センター香港~世界一の資金調達力が企業を誘う

中国と世界の懸け橋となる「一国二制度」

  • 石原 昇

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2011年2月21日(月)

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 国境を越えた取引所の再編劇が再び幕を開けた。2010年10月にシンガポール取引所とオーストラリア取引所が合併合意を発表。2011年2月9日には、NYSEユーロネクストとドイツ取引所、そしてロンドン証券取引所とトロント証券取引所が相次いで合併交渉をアナウンスした。

 その狙いは、規模を拡大し、コストを下げ、システム投資をして、デリバティブ(金融派生商品)を強化することにある。また内外の大型優良企業や新興企業を取り込み、金融センターとして生き残りもかけている。こうした世界的な取引所の大競争のなかで、香港取引所は、規制に縛られることなく、中国への出入り口という好立地を生かし、世界から潤沢な資金と高度な人材を集めている。

世界で最も自由な経済地域

 香港は経済の自由度で17年連続世界トップにある。米ヘリテージ財団とウォール・ストリート・ジャーナルが2011年1月、2011年版の「経済自由度指数」を発表した。それによると、香港の指数が89.7となり、猛追するシンガポールの87.2をかわして首位を守った。今回の平均値は59.7。米国は77.7の9位、日本は72.8の20位にとどまっている。ちなみに中国本土は52.0で135位、最下位は1.0の北朝鮮だった。

 経済自由度指数は世界183の国・地域を対象とし、2007年以降、100点満点で採点している。経済自由度に関する10項目でそれぞれ評価し、それらを平均して算出する。得点が高いほど経済自由度が高い。10項目は、貿易政策、通貨政策、政府の財政支出、経済に対する政府の干渉、資本流動性と外国投資、銀行業と金融業、賃金と物価、財産権、規制、市場活動である。

 香港は、経済に対する政府の干渉や規制が緩く、自由度が高い。報告書は、「香港は、世界で最も競争力のある金融・ビジネスセンターの1つであり、世界的な金融危機のなかでも高い柔軟性を示した。効果的な監督機関や管理制度があり、不明朗な要素が少なく、対外的に開放されている。マクロ経済が安定していて、企業は香港で健全に発展することができる」と評価している。

香港株式市場はIPOによる資金調達で世界一

 2010年、香港株式市場の時価総額は18%上昇し、上海や深圳の株式市場よりも高い伸びを示した。2010年1年間に、香港の新規株式公開(IPO)による資金調達額は前年比85%増の4449億7000万HKドル(約4兆6500万円)に達し、2年連続で世界一になった。

 年後半に大型上場案件が相次いだ。7月に中国4大国有銀行で最後のIPOとなった中国農業銀行、8月に自動車大手の広州汽車集団、10月に製薬大手の四環製薬や米保険大手AIGのアジア部門であるAIAグループが上場した。

 対して日本のIPO調達額は9071億円。そのうち第一生命保険が7153億円であり、彼我の差はあまりにも大きい。

 IPO企業数も、香港は113社(メインボード106社、GEM7社)と日本の22社の5倍に上っている。外国上場企業が流出する日本とは対照的に、香港は広く海外から企業を呼び込んでいる。2010年は、アルミ生産世界最大手の露UCルサール、化粧品メーカーの仏ロクシタン、コークス生産大手のモンゴルのMMC(モンゴリアン・マイニング・コープ)などが上場した。今年はイタリア、ドイツ、ブラジル、そして日本の企業の名前が挙がっている。

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