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【番外編】八百長疑惑報道で考えた大相撲の“本質”

スポーツとも武道とも異なるその特殊性

2011年2月23日(水)

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 大相撲の八百長疑惑が世間を騒がせている。報道に触れていると大学生時代に所属していた相撲部での日々を改めて思い出す。

 その際に必ずと言っていいほど脳裏によみがえってくるのが、土俵の感触だ。テレビで大相撲を見ているだけでは想像しがたいかもしれないが、土俵の表面は冷たくて硬い。記者も大学で相撲を始めるまで、土俵がそこまで硬いとは思わなかった。

柔道の道場よりもはるかに危険な相撲の土俵

 大学の日本一を決める相撲のインカレ(全国学生相撲選手権大会)は、大相撲が行われる両国国技館が会場になる。だから記者も何度かその土俵を踏んだことがある。大変弱かったので国技館で勝ち名乗りを受けたことはなかったが、土俵から転げ落ちたり、土俵に激しくたたきつけられたりという惨めな思い出は結構ある。

 国技館で勝ったことはない記者であるが、一度だけ惜しい取り組みがあった。同じような小兵とお互いの廻しを持ったまま、いわゆる「投げの打ち合い」の状態で顔面から土俵下に落ちた。身長プラス土俵の高さから落下する衝撃は大きい。現役時代の怪我で、記者の鼻骨は今も右に傾いたままだ。重度の花粉症を抱えるが、鼻水は左からしか垂れない。

 相撲は痛くて当然である。同じ投げ技がある柔道だとたたきつけられる先は、弾力性のある畳だ。相手を投げながらも、つかんだ襟を逆方向に引っ張ることで衝撃は緩和される。しかも廻し姿というほぼ裸状態と違って、厚手の柔道着が体を守ってくれる。

 相撲部時代は投げるより投げられる方がはるかに多かった。受け身が下手だったせいもあってか、卒業してから社会人相撲サークルに顔を出しているうちに20代半ばでギックリ腰になってしまった。

トラック並みの衝突を年90回も繰り返す大相撲

 ここまでつらつらと大学相撲の底辺にいた思い出を書いたのは、「相撲とは危険で怪我をしやすいものだ」という前提を認識してもらいたかったからだ。レベルの低いアマチュア選手ですら相当な痛みを受けたのだ。強じんな肉体を作り上げたプロの力士同士のぶつかり合いは、トラックの衝突並みと聞いたことがある。

 そんな危険なぶつかり合いに、十両以上の力士たちは、年に6場所、それぞれ15日間連続で挑む。その回数は休場がなければ、年に90回に及ぶ。幕内力士の平均体重は150キログラム。彼らが70センチの距離からぶつかるのだ。この2つの数字からだけでも、相撲がいかに危険なものかが分かるだろう。

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「国立大相撲部・元主将が語る 部員も社員も必要です」のバックナンバー

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「【番外編】八百長疑惑報道で考えた大相撲の“本質”」の著者

上木 貴博

上木 貴博(うえき・たかひろ)

日経ビジネス記者

2002年に筑波大学を卒業し、日経BP入社。「日経ビジネス」「日経情報ストラテジー」「日経マネー」編集部などを経て、2016年4月から現職。製造業を中心に取材中。趣味は献血(通算185回)。相撲二段。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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檜山 敦 東京大学先端科学技術研究センター 講師