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手間のかかる契約書の対処のしかた

日本のあいまいさを逆利用するに至った経緯

  • 斉藤 由多加

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2011年2月24日(木)

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 中小企業の経営者というのは、専門家を社内に置いたり、法務部なんて部署を設置する余裕がありませんから、たくさんの「契約書」を独りで読んで処理することになります。

 たいてい、仕入れ先は自分と同じような中小企業ないしは零細企業、納品先は大手ということになりますから、契約書のたたき台は誰がつくるべきか?ついぞ、忙しいものだから、「素案を送っておいてください」となってしまうのが、中小零細企業の社長の本音です。

 相手から送られてきた契約書には、これまで合意したことが書かれていて、その数字や条件をチェックすれば、はい上がり、と思ってしまいがちなのは、性善説に基づいた考え方です。

 しかし、契約書というのは、性悪説に基づいて書かれるものだから、送られてきたものを読むと「え? こんなに厳しいペナルティーなの?」と気分が悪くなるような事がずらずらと並んでいるもの。

 担当者に電話して問い合わせると「いやいや、そうは書かれているけれど、実際は斉藤さんの意思を尊重しようと社長もいってますから」との弁。「だったらいいか」と心情的には、サインしてしまいたくなるのであります。

弁護士は商取引そのものをチェックしてくれるわけではない

 法務担当などの専門の担当者が居ない中小企業だと、顧問契約している弁護士にメールかFAXでその契約書を送り、その文言をチェックしてもらうというのが一般的な流れになりがちだけど、(これは弁護士との付き合いにもよりますが)弁護士がチェックしてくれるのは書かれていることに関する法的なアドバイスであって、商取引そのものではあい。商売として落としてはいけない項目がもれている、なんてことはチェックしてくれないものです。そのあたりは彼らにしても責任が取れない範疇なのですから、いたしかたがない。

 マンションに入居する際の賃貸契約書みたいにおおよそフォーマットが決まっている場合はいざしらず、IT関連のように複雑にいりくんだケースだと、社長自身が確認ポイントを押さえておかないとならないわけで、経験が浅い経営者あるいはそういうチェックに明るくない社長にとっては時として命取りとなる。

書かれていなければならない事をみつけること

 つまるところ、契約書の中身の責任を負うのはどんな専門家がどれだけコンサルしてくれようと、すべての責任はその経営者にくるわけで、熟読しなければならないのは社長自身ということになるわけです。これは納税申告と似ている。

 経営者が目をさらにしてチェックしなければならないことは、「そこに書かれているべきで、書かれていないこと」を発見すること、という話を少し詳しくします。

 業態にもよりますが、僕が居るゲームソフト業界などのように変化が速く、しかも著作物という形のないものを扱う業界では、配信権やら移植権、海外の発売権、バグの責任、海外企業から起こされる意味不明な訴訟の責任、から始まり、攻略本、プログラムの著作権と世界観などの原著作権、など、目の前で議論されていない派生物がたくさんある。それらについてしっかりと明記しないと、本契約に準じてしまうなんてものがたくさんある。

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