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股間にケイタイはさむなよ!

京大カンニング騒動の竜頭蛇尾

2011年3月8日(火)

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 さすがにマタに挟まれちゃうと、こっちは手が出ませんね・・・と、いきなり話が落ちて恐縮ですが、例の京大入試カンニング事件の話です。

 携帯電話を股間に挟んで左手で操作、監督者が来ると足を閉じて打ち込んでたそうで、全部手で打ち込んだものだとの報道でした。

金髪・ピアスで股ぐらイジルな!

 「あれだけ大量の問題を、手で打ち込める筈がない」なんてしたり顔の解説もありましたが、人間の適応能力のほうが数段上手でした。これは僕も手打ちだろうと思っていました。実際、まだケータイなど想像もできなかった、かつての「ポケットベル」全盛の時代(懐かしいですね)、僕自身が(仕事がら手先は使いますので)5本指でプッシュホンのボタンを操作してサッサカ打ち込んでゆくのを「ヘンタイ!」とか言われたことがありました。一本指の軽く10倍くらいは早く打ち込めます。

「だって、スーパーのレジで普通にやってることじゃん?」

と私がいくら言っても(かつてバーコードなどない時代、スーパーのレジうちはお姉様方の打ち込みの妙技が見れたものですが)、友達からは

「気持ち悪い」

とか言われたものでしたが・・・。

 でも後に大学でコンピュータを教えるようになって、最初に学生たちにトレーニングさせたのは「タッチタイピング」でした。良い癖ははじめにつけたほうがいいものです。タイプの出来・不出来によって大学4年間の知的生産量は1ケタ程度、余裕で違いが出てきますので、履修者は文句たらたらでしたが、頑張って原則全員、身につけてもらいました(あとになってから感謝して欲しいものです^^)。

 さて、感心しないのは入試の最中の「左手ケイタイ」です。金髪にピアスの男の子が、テスト時間中に股座に手をさしこんで、なにやらモゾモゾ手先を動かしている様子である、と気がついたとして、監督官はどうしたらいいものか・・・近づくと、そぶりは消える。外から見れば滑稽ですが、当事者であれば微妙に注意しにくいものがありますよね^^;

 さて、今回の愚かな受験生君、アホな手技には熟達するワリに、問題をネット投稿しても解答は他人任せ、かつ番号から足がつくことなどは考えてもいない、ネット情報の1の1もわきまえない幼稚な犯行だったようで、報道側はやや竜頭蛇尾の仮説を立てすぎていたようです。見ているとゲーム機なんかと同様、ある種の「ヴァーチャルリアリティ」の中に迷い込んでいたのではないかと思います。

 問題が解けずに困ったら「ドラえも~ん!」と泣きつくノビ太くんみたいに「どこでも正解ドア!」の携帯に手が伸びる。神頼みよろしく思考停止したまま問題を打ち込むと、あらあら不思議、答えが天から降ってくる、じゃなかった、マタの間から沸いて出る。それまで自分で書いてた答案とか消しゴムで大急ぎで消してそれを書き写したりする、なんて、答案上での挙動ひとつひとつでも、見慣れた採点官は不正行為のにおいを嗅ぎ付けます。

 そういう事をいっさい考えず「泣きつけば正解が書け、結果的に模試の順位が上がる」というヴァーチャルなゲームで、この子は自己調教されちゃったわけですね。まさにヴァーチャル・リアリティのパブロフの犬です。

 不正のにおいを嗅ぎ付ける、といえば、携帯電話はマタぐらに挟むなよ、他のひとに電話口にでてもらったりすることあるだろ? 第一きたねぇじゃねぇか、てめぇはマタに挟んだ携帯で普段しゃべってたのか、鼻でも悪いのか?とaicezukiは一喝せねばなりません。

 これはまた捜査してる人も哀れですね、何が悲しゅうて19歳のカンニング男がマタに挟んだ携帯、自分の耳に当てて音声確認とかせにゃならんのか・・・。

 aicezuki君、キミは未成年で携帯はお母さんの契約なんだから、もしお母さんがその携帯で通話したら、失礼だとは思わんのか? マタに携帯なぞはさんでんじゃねぇよ、両目かっぽじってよく現実を見て、ヴァーチャルリアリティから目を覚ましたまえ、このバカモノが! というのが、割と若いものどやし付けなれたオッサンとしての第一反応ですね(^^;。

入試は雑務まで「日本の頭脳」

 さて、この「京大カンニング事件」なにか大変な盛り上がりで、先週はイレギュラーに前回コラムを木曜日に公開してもらったところ、ちょうどその日に「犯人逮捕」となって盛り上がってしまい、多くのコメントも頂戴しました。ありがとうございます。

 そこでもいろいろご意見頂き、また調子に乗ってしまったのか、マスコミでも加熱した報道がされていますが、「犯人」まわりについては、そっとしておいてやりませんか。まだ相手は19歳のティーン、未成年者です。将来のある若者としては、逮捕 → ブタバコに放り込まれるあたりで、すでに反省の極にあるでしょう。今後の更正を見守ってやるべきだと思います。1人の大学教員として、担当検察官には起訴猶予など寛大な処分の検討を求めたいところです。

 私のツイッター などでもお話していて、世の中の「大学入試」というものへの理解があまりに少ないのに驚きました。笑止千万と思ったのは「京大では山中教授も試験監督してるんだって? 人材利用の無駄」エトセトラといったコメントで、じゃあ京大の山中先生はもったいなくて、他の山田先生や鈴木先生ならもったいなくないっていうわけですか。どこで線が引けると思います? 下手なことしたら教授会で暴動がおきますよ。入試なんかバイトに任せればいい、とかいうネットコメントも、大勘違いだと思いました。

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