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英語が得意でない人のための留学のコツ

小さなカレッジで良い成績を取るのがおすすめ

  • 吉田 耕作

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2011年3月17日(木)

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 今回は少々趣を変えて、留学についてお話をしよう。留学については、この日経ビジネスオンラインでも多数回取り上げられているが、著者の多くはもともと英語への適性を持った方々であったり、極めて若い時から英語を話す機会に恵まれたりする人のお話が多いような気がする。

 私は英語に適性があったわけでもなく、20代も終わりの頃に、しかもあまり日本で英会話を勉強する環境もなかった1965年に米国に留学した。そして、何度か、“もう日本へ帰れ”と言われたりしたにもかかわらず、32年間米国に在住した。その間、大学で教え、幸運に恵まれた結果、米国では1986年から1997年の間に150回以上色々な会議やセミナーで講演した。また、日本と米国の他に7カ国でセミナーをしてきて、いわば英語を生活手段としてやってきた私の人生を振り返り、失敗ばかりしてきた私から見た、留学についてのお話をしたいと考えている。

 現在、就職氷河期と言われ、いまだ就職が決まらない今年3月卒業の大学生が3割ぐらいいると言われている。特に、一流の大学でない場合は、就職はなかなか困難なようである。一方、一流の大学を卒業し一流の会社に就職したものの、色々な困難に出会い、やり直したいという人も多いと聞く。中には大学受験に失敗して、将来どうしようかと悩んでいる高卒の人もおられるかも知れない。いずれにしても、自分が平均以下で世の中を渡っていくのが困難だとか、あるいは、自分は優秀だと思えるのだが、何らかの理由で挫折している人々に向けて、数多くの挫折を体験してきた者が書いた一文を参考にして頂けたらと思っている。

英語を学ぶなら圧倒的に米国がよい

 今日、世の中は非常な勢いで国際化が進み、社内公用語を英語にしようとか、ある日突然外国人が自分のボスとしてやってくるという事が散見されるようになった。こういう背景にもかかわらず、日本の秀才達は内にこもり、留学する人の数は減少している。日本では国際化に対して英語が話せる人の必要とされる数が増えるのと正反対に、英語が話せる人や海外勤務を希望する人が減るというガラパゴス現象が起きている。

 こういう状況下で、留学して、英語が多少とも話せるようになる事は、ある意味、非常によい就職の準備のように思えるのである。それに英語がある程度話せると、働ける地理的領域が広がるのは当然考えられる。日本で希望に合う就職先が見つからなければ、外国で働くという選択肢もある。英語が話せるとそういう自信も出て来る。自分は英語が苦手だと決めてかかっている人が実に多くいる事を知っているが、とにかく悩む前に米国に行ってみる事である。留学するのはできるだけ若いうちが良い。米国で生まれて育った人で英語がしゃべれない人はまずいない。例えて言うならば、こうやって泳ぐのだと陸の上で何べんも習うのではなく、先ず水に飛び込む事が重要である。

 私は、英語を学ぶのは圧倒的に米国がよいと思っている。今、ドルに対する円の価値は非常に高くなっており、米国での授業料や生活費は以前に比べてかなり安くなっている。いわば今が絶好のチャンスといってもよい。そして、米国で仕込んだ英語は世界中で理解されるからである。

 私は英国、スウエーデン、メキシコ、ベェネズエラ、シンガポール、インド、カンボジア等で非常に強いジャパニーズ・アクセントでセミナーを行ったが、ほとんど問題なく理解された。しかし、それぞれの国の固有のアクセントが強いため、聴衆から出される質問を理解するのが大変だった。従って、米国流のスタンダードとされる英語を学んでおけば、ほとんど世界中どこでも通用すると考えて良いようだ。

 米国は世界における影響力が低下しているとはいえ、いまだに色々な意味で偉大な国である。そして、まだまだ世界中の優秀な人材を集める力を維持している。米国を知ることは、世界を知ることにつながるだろうし、世界の中の日本を考える機会にもなろう。日本では得られない世界観を持つことは、将来の日本にとって重要な事である。

 一流でない大学で就職に困難を感じている人も、一流会社で閉塞感を感じている人も、現在の日本の特定の価値尺度で評価されないだけであり、全く異なる尺度を用いたならば、燦然と輝く才能を持っているのかも知れないのである。日本の大学受験に失敗して、留学し、米国の一流大学でノーベル賞候補と言われていた日本人の学者に会った事があるし、日本では一流でない大学を卒業しながらも、米国の学会で自他ともに認める第一人者となった人も知っている。

 現在日本では、大学生の多くがリスクを取ろうとせず、もっぱら安定指向となり、就職希望先は銀行や保険会社がトップ・テンの大部分を占め、ベンチャー・キャピタルで新たに企業を興そうという人は極めて少ない。つまり、現在の日本は衰退の予兆を示しているのではないか。いまだ就職が決まらない人や会社生活で挫折感を味わっている人達がこういう時期に留学する事は、失うものに比べ、得るものが非常に大きいような気がする。

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