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相手の色眼鏡を外す「魔法の言葉」

アズ・イフ・フレーム――「もし××したら」で思い込みを排除

2011年3月10日(木)

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 皆さん、こんにちは。営業コンサルタントの横山信弘です。本コラムのテーマは「営業会議」です。これまでの4回、以下のような技術を紹介してきました。

 最終回の第5回目は、相手を効果的に誘導する魔法の言葉として有名な『アズ・イフ・フレーム』を紹介いたします。

 人にはそれぞれ「先入観」とか「固定概念」みたいなものがあります。たとえば「営業」に関する事柄で、多くの人が抱いてしまっている間違った先入観は「キツイ」です。いまだに「営業はキツイ」などと言う人がいますが、それは真実でしょうか。もちろん真実ではありません。

 業界によっても、会社によっても、そして個人の受け止め方によっても、「キツイ」かどうかは変わります。製造の仕事がキツイと思う人も、物流の仕事をキツイと受け止める人も、経理の仕事をキツイととらえる人もいるのです。これと同じです。

 しかし、強固な先入観を持っている人に理屈で対抗しても、新しい世界観を受け入れてはくれないかもしれません。そこで「アズ・イフ・フレーム」という技術を使います。

 今回も、まず「悪い営業会議」の事例をストーリー形式で紹介いたします。相手の先入観に対して真正面から対抗しようとしても、うまくいきません。その事例をまず見てみます。その後、「アズ・イフ・フレーム」」を使った「良い営業会議」について解説いたします。

 今回は、同じことを上司から言われても、言葉の使い方によって反応が変わることを確認していただけたらと思います。

*  *  *  *  *  *  *

●悪い営業会議の事例(A社の場合)

 
【10時27分】
 
飛騨部長 「すみません。少し遅くなったけど、営業会議を始めようか。資料ある? あるよな?」
神戸主任 「あ、ハイ。あります。配布しておきました」
飛騨部長 「それじゃあ、神戸から進捗を報告してくれ」
神戸主任 「この2週間の動きを発表させてもらいます」
前沢課長 「オイオイ、ちょっと待て。ちょっと待て!」
飛騨部長 「どうしたんですか、前沢さん……」
前沢課長 「最近、営業会議のやり方、本当にマズイと思う。俺ァ、もう我慢できん」
飛騨部長 「ったく、何ですか。今日は……」
 
前沢課長 「だいたいなんで今日はこんなに遅れてきたんだ? 毎回毎回、時間通りに始まらないじゃないか。今日なんか30分以上も遅れてるぞ。信じられん」
飛騨部長 「ハァ……。もう、うるさいですねェ」
前沢課長 「うるさいだと?」
飛騨部長 「私は遊んでるんじゃないんです。いろいろとやることがたくさんあって、本当に忙しいんです。いちいち指摘しないでください」
 
前沢課長 「いちいち指摘するな、だと? 30分も俺たちはあんたが会議室に来るのを待ってたんだぞ」
飛騨部長 「ですから私だって遊んでるんじゃないと言ってるでしょうが」
前沢課長 「なんで30分も遅れるんなら遅れるで、事前にそう言っておかないんだ」
飛騨部長 「言う必要なんてないでしょう。私の普段の動きを見ていたら、どれぐらいの時間から会議が始まりそうか、だいたい分かるはずです。もし部長である私のことをキチンと観察していたら、の話ですけれど」
前沢課長 「……駄目だ、何を言っているのかさっぱり分からん」
飛騨部長 「前沢さんに分かっていただきたいとは思っていません」

「お前はいいよ、謝ってりゃいいんだから」

前沢課長 「あのさ、前回も問題提起されていたが、進捗確認だけしていても、業績は変わらないということに関してはどう思ってるんだ? また同じように、今日もダラダラ進捗状況を確認するだけなのか」
飛騨部長 「言葉に気をつけてくださいよ。進捗を確認しながら、私なりにアドバイスしているつもりです」
前沢課長 「ただの報告会議はやめようという話があったじゃないか」
飛騨部長 「私は聞いていませんね」
前沢課長 「もういい! 好きにしろ。部長に改善する気がないんなら、こんな会議はやるだけ無駄だ」
飛騨部長 「私は前沢さんに認めてもらうために営業会議をしているわけじゃありません」
前沢課長 「認めるとか認めないとかの話じゃないだろう。ワケが分からん!」
神戸主任 「もういい加減にしてください。私が進捗を報告しますよ。資料を見てください」
 
【11時19分】
 
飛騨部長 「……DDD物流の反応はどうなの」
神戸主任 「ちょっと難しいですね」
飛騨部長 「来期の分、今期にねじ込めないか?」
神戸主任 「いくらなんでも無理だと思います」
飛騨部長 「無理かどうかやってみないと分からんだろう。何とかしてくれよ。このままだと期末、かなりヤバイんだぞ」
神戸主任 「すみません……」
 
【11時56分】
 
近江 「……CCC設備の部長からの回答はまだありません」
飛騨部長 「おい、じゃあ今期に数字が立たないってこと?」
近江 「申し訳ありません」
飛騨部長 「お前はいいよ、謝ってりゃいいんだから。次のTTT社は?」
近江 「ここは、はじめから来期のつもりで攻めているところです」
飛騨部長 「来期の商談なんてどうだっていい。いま俺が知りたいのは、期末までに計上されるかどうかだけだ」
近江 「す、すみません……」

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「相手の色眼鏡を外す「魔法の言葉」」の著者

横山 信弘

横山 信弘(よこやま・のぶひろ)

経営コンサルタント

CSK、日立製作所を経て、現在アタックスの主席コンサルタント。営業目標予算の2倍の材料を仕込む、組織マネジメント「予材管理」が注目され、コンサルティングのみならず、セミナー講師としても人気を博す。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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