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防災グッズ、今こそ届けたいが…

動かない工場~仙台のアイリスオーヤマ

  • 白壁 達久(日経ビジネス記者)

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2011年3月16日(水)

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 仙台を代表する企業、アイリスオーヤマ。同社の角田工場(宮城県角田市)は、比較的軽微な被害ながら、工場の本格的な操業再開は難しいという。従業員の足であるクルマの燃料が手に入らないからだ。

 大きな視点では被害が少なく見える工場でも、末端の小さな歯車が1つ欠けただけで工場は動かなくなってしまう。東日本巨大地震は、効率化を求めてきた日本の生産システムの弱さという課題を浮き彫りにした。

 東日本大震災で甚大な被害を被った宮城県。彼の地を代表する企業が、アイリスオーヤマだ。

 プラスチック成型品からガーデニング用品、ペットケア用品など、常に新たな市場を開拓してきた同社は、宮城県角田市の工場が震災でガラスが割れるなどの被害が出たという。工場で働く従業員の安否は確認できている。

 同社広報の辻郁子氏は「ハード面では操業には問題ないが、従業員が来られない可能性が高く、本格的な操業の再開は難しい」と語る。

 その理由は、工場へ来るための従業員の「足」だ。地方の工場では、勤務者の通勤の足はクルマがほとんど。都心とは違い、電車やバスなどの交通インフラが整っておらず、運行本数も少ないため通勤向けとは言いづらい。

 自動車通勤で不可欠なのはガソリンや軽油などの燃料だが、それが手に入りにくいのだ。ハードとしては操業できたとしても、そこで働く人が来られないようでは、工場は動かせない。政府が備蓄燃料の放出を決定したとはいえ、被災地では災害復興向けに優先されるだろうから、しばらくは手に入りにくい状況は続きそうだ。

14日まで出荷システムがダウン

 アイリスは「手回し充電ラジオライト」や「家具転倒防止伸縮棒」などの防災グッズの生産も手がけることでも知られる。避難所で身を寄せ合い、不安と戦う被災者に。あるいは、防災意識が高まり、いざという時に備えたい人向けに、どうにかして商品を届けたいと考えているが、簡単には操業を再開できないだろう。

 大震災に伴い、14日までアイリスの出荷システムがダウン。角田工場以外の国内7工場も出荷ができなかった。だが、14日中に復旧し、15日から国内7工場に加え、協力工場の力を借りて、難局を乗り切りたい考えだ。

 ハードが無事でも、効率を求めて統合したシステムがダウンすれば、被災地以外の工場すら止まってしまう。下請けの部品メーカーが被災しても、製品を組み上げることはできない。配送網の断絶といったインフラの破損や、燃料の確保が難しい点など、課題は山積みだ。

 大きな視点で見れば被害が少ない工場でも、末端の小さな歯車が1つ欠けただけで工場は動かなくなってしまう。東日本巨大地震は、効率化を求めてきた日本の生産システムの弱さという課題をも浮き彫りにした。

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