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余震が何カ月も続く可能性がある

  • 大野 和基

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2011年3月19日(土)

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 東日本大震災が起きた原因と今後の余震について、地震学者のジム・ガハティ氏(米コロンビア大学、ラモンド・ドハティ地球観測研究所 研究教授)に聞いた。

ジム・ガハティ氏。コロンビア大学 ラモント・ドハティ地球観測研究所 研究教授

 東日本大震災が起きた原因は何か?

ガハティ 今回の超巨大地震は、太平洋の海洋プレートが日本列島側の大陸プレートの下に押し込まれる沈み込み帯で起きた。この沈み込み帯では、太平洋プレートが年間8センチほど北西に移動しながら、本州の東に位置する日本海溝に沿ってユーラシア大陸プレートの下へと潜り込んでいる。

 太平洋プレートが日本列島の下へと潜り込むときには、2つのプレートの接合部分で摩擦が発生する。両方のプレートは絶えず動き続けているから、接合部のあちこちに、応力がどんどん貯まっていく。こうした応力集中部がついに破壊に達すると、上下のプレートが逆向きにズレ動く。これが地震の揺れを引き起こす。さらに、上側に載る大陸側プレートが跳ね上がって前へ動くとき、海底を破壊すると、海水が押し上げられ、津波が発生する。

 通常、断層が破壊する接合部はかなり小さいため、小地震とか中地震しか発生しない。たいていの場合、海底の破壊までには至らないし、仮に破壊しても、小さな津波しか発生しない。

 今回の超巨大地震は、きわめて広い接合部(長さ約400キロ、幅約250キロ)が一気に引き剥がれるという極めて珍しい事例だった。暫定的な発震機構の解析モデルでは、断層がズレ動いた差動距離は、およそ20メートル近くにもなると推測される。これにより、海底が大きくズレ動いた。これら2つの要素(断層の差動量と差動した面積)が相まって、3月11日の超巨大地震が発生した。

 今後の余震はどうなるか?

ガハティ 今回の地震で、この断層の周辺で余震が何カ月も続く可能性は非常に高い。多くの場合、本震後、本震よりもマグニチュード1段階程度低い余震が少なくとも1回は起こり得る。つまり今回のケースでは、マグニチュード8ぐらいの余震が1回と、マグニチュード7以上の余震が数回起こることが十分想定される。小規模の余震は、数千回起こると予想される。

 地震の専門家らは今後、今回の地震で近隣の断層(例えば、より東京に近い南の方の断層群)で、応力増加があるかどうかを注視していくだろう。また、こうした応力増加によって、次の地震の発生までの間隔が短くなるのかどうかに注目していくだろう。

 こうした疑問に答えるには、明確なモデル計算が必要だ。既に多くの専門家が、急ピッチでこの課題に取り組んでいると思われる。今回起きたマグニチュード9レベルの地震は、日本の歴史上極めて稀であり、この規模の地震が再び発生する可能性は低い。

 長野県や新潟県では、既に余震が発生している。今回の超巨大地震が日本の別の地域における地震を誘発する可能性はあるか?

ガハティ 地震の引き金となる要因は2つある。1つは、既に議論したように、近隣の断層で起こった地震により、断層の近くで応力が増すことだ。こうした地震の例として、2005年3月のインドネシア・スマトラ島でのマグニチュード8.7の巨大地震が挙げられる。この巨大地震は、2004年12月に数百メートル北で発生したマグニチュード9.3の超巨大地震に誘発された。今回の大地震が、近隣断層の地震を誘発する可能性を分析した結果はまだ見ていない。

 地震の引き金となるもう1つの要因は、最初の地震で発生した地震動によって、強い揺れが起こることだ。日本国内やその他の地域(例えば台湾)で、こうした地震の発生が報告されている。過去20年、いくつかの大規模な地震の後には、本震からかなり遠い地域(1000キロ以上離れた地域)でも多くの地震が起こっている。

 被災地に居る人が気をつけなければならないことは? 復興の過程で考慮すべきことは?

ガハティ 私は公衆衛生や安全対策の専門家ではないので、この質問の回答者にふさわしくない。ただ、被災地は間違いなく今後何カ月も余震に見舞われることになる。被災地の方々には、大きな余震が来た時に適切な行動を取れるよう、注意と警戒を怠らないようお願いしたい。強い余震が来たら、まず身の安全を確保していただきたい。

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