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米国人からの募金が少ない理由

「先進国」「犠牲者少数」というイメージが障害に

  • 加藤 靖子

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2011年3月20日(日)

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 こちら米国で今、東日本大震災が連日のようにトップニュースとなっている。新聞では、全国紙から地方紙まで、被災地や福島原発の写真が一面を飾っていることが多い。

 テレビのニュース番組は、ほぼ全ての時間を日本の地震報道に割くという異例の状態が続き、米国でも日本の被害状況と原発事故の様子を、固唾をのんで見守っている。これほど、米国人が日本の惨事をニュースで見る時が来るなど、思ってもいなかった。

 私のところにも、多くの米国の友人から連絡があった。「日本に住む家族や友人は大丈夫」と声をかけてくれる。長らく音信不通だった友人まで連絡してきて、驚いたほどだ。これだけ日本のことに関心を持ち、心配してくれることは、ありがたいと思う。

 同様に、国家レベルの支援も迅速だった。

 東日本大震災の被災者救援のため、世界各国から支援や救援隊派遣が相次いでいる。特に米国政府は、日本に最大の支援を提供した国の1つだ。

 3月11日の地震直後、オバマ大統領は迅速に原子力空母ロナルド・レーガンを日本に向かわせ、非常用食料の支援を行った。また、米国際開発局が約150人のレスキュー隊と救助犬を緊急派遣し、被災地の活動に当たった。同時に、被災地に150トンの救援物資を運んでいる。

 政府だけではない。

 多くの米大手企業が、被災地への義援金や支援の提供を進めている。

 米ゼネラル・エレクトリック社は500万ドル相当の発電機や医療機器を提供、医薬品大手のメルクも125万ドルを寄付した。

 プロクター・アンド・ギャンブル、クラフトフーズ、アップルなど、米国から日本に義援金や物品の寄付を決めた企業をあげれば枚挙にいとまがない。こうして原稿を書いている間にも、ニューヨーク・フィルハーモニックから日本への義援金を集めるためチャリティーイベントの知らせが届いた。

経済大国だから、募金はいらない?

 一般にも支援の輪が広がり、セーブ・ザ・チルドレン、米国赤十字社、国境なき医師団といった非営利団体が募金を立ち上げている。

 しかしその一方で、米国人から非営利団体への募金は、今のところ様子見の状態であることが明らかになっている。

 調査を実施した非営利団体の専門誌「The Chronicle of philanthropy」によると、東日本大震災が起こってから最初の4日間、非営利団体に寄付された金額は4700万ドル。これは、2010年のハイチ大地震で集まった1億5000万ドル、2005年に起こったハリケーン・カトリーナの1億800万ドルを大きく下回っている。

 同誌によると、非営利団体の中には、東日本大震災の募金を開始するかどうかすら決めかねているところもある。また、「発展途上国に絞って救援活動を行う」という理由で、今回は見送る決断をした非営利団体もある。

 慈善団体の募金に詳しいAmerican Institute of Philanthropyのダニエル・ボロコフ氏はCNNの取材に対して「日本はハイチやインドネシアと違って先進国だ。米国人は、日本を『広範な国際支援が必要な国』とは思わない」と答えている。日本は経済力があり、災害への備えもしっかりしているので、今回の震災にも対処できると考える向きが多いようだ。

 しかし、同誌の編集者は「多くの慈善団体は、日本が必要としている支援を見極めようとしている。まだ、支援に乗り出す人はいる」と見ている。

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