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企業にはボランティアが活動する資金をまず寄付して欲しい

防災に関する企業ボランティア専門家が語る 被災地への企業支援

  • 伊藤 暢人(日経ビジネスオンライン副編集長)

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2011年3月23日(水)

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 1995年に発生した阪神・淡路大震災の被災地に、当時の経済団体連合会(経団連)の会長会社だったトヨタ自動車からボランティアとして派遣された鈴木盈宏氏。その後、トヨタのボランティアセンターのプロフェッショナルパートナーを務め、定年後の現在はトヨタグループのボランティア組織の代表を務める傍ら、愛知県などで防災ボランティアの育成などに尽力している。経験豊富な鈴木氏に、大規模災害と企業ボランティアのあり方について聞いた。

(聞き手は 伊藤暢人)

鈴木盈宏 愛知県社会福祉協議会 ボランティアセンター運営委員会 委員長
(写真:高木 茂樹)
略歴:1946年愛知県生まれ。68年トヨタ自動車入社、93年に新設されたトヨタボランティアセンターに配属され、95年に発生した阪神・淡路大震災では現地事務局に派遣された。その後、トヨタ本体とグループ全体においてボランティア活動の普及につとめ、定年後の現在は愛知県全体での活動にも深く関与している。

――今回の震災を防災ボランティアの専門家としてどのように見ていますか。

 阪神・淡路大震災よりも被害の状況は深刻です。まず、地震の規模が大きかった。次に津波に襲われたために、被災したエリアが広い範囲に及んでいます。浸水により、その後の復旧活動が難しくなっている部分もあります。加えて原子力発電所の問題も発生していますから。

 企業がこうした深刻な災害の直後にできることは何でしょうか。

 本社やグループ企業、取引先などの復興支援はもちろん急がなければならない。それと同じように、企業市民として、困っている人々を手助けすることも求められています。

 企業は市民から「必要」と思われなければ、存続できない時代となりました。いい製品を作って販売するなどの通常の営業活動と同じように、こうした事態に直面した時に従業員がどのように動くかが、その評価を決めるのです。

 社内で「ボランティア活動は大切だからやりましょう」「地震が発生したらこうしましょう」などとお題目を並べ、マニュアルを作るのは簡単なことです。けれども、万が一の事態が本当に発生した場合、そのマニュアルを守るかどうか、それは個人の心にかかっています。

 組織の中に個人がいて、その中に心がある。その心を前向きにしていく努力を企業が続けてきたかが、こうした事態では問われます。

――すぐに企業からボランティアを派遣しても、現地ではできることが限られてしまいます。

 阪神・淡路大震災で、自分がボランティアをした時、最初の2週間は全く役に立てませんでした。被災者からの支援の要請の電話を受けても、こちらはうまく応えられず、結局周りのボランティアの人たちに教えてもらっていました。

 企業が知識の薄い人材を被災地に送り込んでも、なかなか現場をとりまとめる役目はできません。とはいえ、普通の企業が、ボランティアの知識が豊富な人材を専属で雇用しておけるような状況でもありません。結局、普段は別の仕事をしている社員が、ボランティアとしての意識を高めているかどうかということになります。つまり、企業は長い時間をかけて社員の関心を社会貢献に向け、彼らが学ぼうとする意思や機会を大切にしなければならないのです。

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