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「冠つき寄付」で過剰貯蓄を復興に生かす

高齢者に幸せを感じてもらいつつ資金を集める

2011年4月6日(水)

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 東北地方太平洋沖地震の破壊力はマグニチュード9で、日本の観測史上最大のものとなった。この地震に端を発した東日本大震災は戦後最大の国難と呼ぶしかない。「想定外」の津波は、東京電力福島原子力発電所を襲い、いまだに事態は収拾できていない。

 死者は1万人、行方不明者は2万7000人を超えた(3月31日時点)。犠牲者の数は日に日に増加している。読売新聞の調査(2011年3月25日)によれば、大震災で被害の大きかった岩手・宮城・福島・茨城・千葉の5県で年齢の分かっている死者2853人のうち、60歳以上が65.1%に上った。70歳以上も全体の46.1%を占める。大災害に弱い少子高齢化社会、過疎社会に特有の現象と言えよう。

 日本経済は深く大きな痛手を負った。一刻も早く原発事故による被害を食い止め、復旧・復興に取りかかり、中長期的な財政破綻を招かないようにしながら経済を再生しなければならない。

 ため息が出るような難題だ。

リッチな高齢者が保有する膨大な金融資産を活用すればよい

 この難題を乗り切るため、筆者は一案を提示したい。高齢者が持つ800兆円を超える金融資産を災害復興に生かすのだ。

 日本の対外純資産残高は約266兆円に達する(2009年度)。あまり知られていないが、19年連続で世界最大の債権国である。それでは、この膨大な資産は誰が所有しているのか? 答は高齢者である。

 日本の個人金融資産は約1400兆円ある。このうち6割以上を、世帯主が65歳以上の世帯が保有している。1999年に日銀がゼロ金利政策を採用した後も、高齢者世帯が保有する金融資産の額は増え続けている。1998年から現在までに100兆円増加している。

 関西学院大学の上村敏之教授の試算によれば、世帯主が65歳以上の世帯は少なくとも180兆円を「過剰貯蓄」している。ここでいう「過剰貯蓄」は、ライフサイクル仮設に基づく最適な貯蓄残高から、65歳以上の世帯が実際に持つ貯蓄残高を引いたものだ。

 高齢者の銀行口座に振り込まれる年間の年金総額が、2010年に初めて50兆円を突破した(日本経済新聞 2011年1月25日)。ある地方銀行の関係者によると、年金に対する高齢者の対応はきれいに2分されるという。半分は、振り込まれるとすぐにそれを引き出す人々。もう半分は、一度も引き出したことがない人々だ。生活保護を受給する人々がいる一方で、リッチな高齢者もかなりいるわけだ。これが正しいならば、1年間に振り込まれる年金の半分、25兆円は銀行口座に眠っていることになる。

 さらに、武田知弘氏の著書「ワケありな日本経済」によると、高齢者が死亡時に保有している金融資産は1人当たり平均で2000万円に達する。

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