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その時、トップに問われる2つの能力

ファンクショナル・アプローチで危機を乗り越える

2011年4月13日(水)

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 2011年3月11日の東日本大震災は、日本と日本人にとって大きなダメージを受けた。とりわけ、被災された地域の住民や企業は、深刻である。地域や経済はこれからどうなるのか、生活やビジネスはどれだけ影響をうけるのか、予測もつかないだろう。今、とてつもない不安に苛まれているのではないだろうか。

 私たちは、これまで幾度となく自然災害を経験し、なんとか乗り越えてきている。その度に技術力、結束力を発揮し、経験と知識を活かしてきた。今回の大震災も、きっと乗り越えることが出来るに違いない。私たちは、今なおそのための努力を日夜しているのだ。

 しかし、そんな程度でいいのだろうか。乗り越えることで、私たちの不安は解消されるのだろうか。乗り越えた後の地域は、日本は、それでいいのだろうか。何かが足りなくはないか、どこかを変えなければならないのではないか。

 筆者は20年以上にわたり、社会づくりのためのコンサルタントをしてきた。公共事業や民間事業、政府や企業や個人に対して、ファンクショナル・アプローチをつかって障害を乗り越えるお手伝いをしてきた。先入観や固定観念にとらわれない未来を創造してきた。

 いまこそ、そのスキルを日本のために使いたい。国・地方自治体、企業、個人にいたるまで、日本再生に向けて、戮力協心のときが来た。この連載を通して、様々な角度から、論じてみたい。

 企業というものは、その経営上、常に経営環境の変化を読み取り、適切な対応をしていかなければならない。当たり前のことである。しかし、その変化が急になればなるほど、企業としての資質の差が出てくるものである。

 東日本大震災のような自然災害は、まさに、大きな変化である。青天の霹靂のようなものである。その時、企業に必要なものはなにか、トップに求められる資質は何か。まずそこから論じていきたい。

瞬間的に見極める力

 地震が発生した。それが未曽有の大地震なのかどうかも、わからない状態である。揺れが大きいことだけは感じることができるだろう。そして、少しずつ情報が入り始める。震源地は東北らしい。震度7の地域があることが伝えられる。津波の可能性がでている。さて、ここまで解るのに5分位あればいいだろうか。この状況で、どう見極めるかだ。

 日本は、世界的に見ても地震の多い国である。殆どの地域で、時々地震が発生している。だから、揺れ始めてもそんなに驚いたりしない。震度4以上の揺れになってくれば、緊張もするが、5分たった今、どうやら今までとは違う地震であることに気付く頃だ。

 さあどうする。近くに人がいないかもしれない。電話が繋がらないかもしれない。いちいちBCPや災害マニュアルなど読んでいる時間はないかもしれない。もしかしたら、電話をかけてり、読めたりできる状態にないかもしれない。他人の助けも、外部の助けもない中で、トップは自力で見極めなければならない。

 見極めるとは、その状況から先を読むことだ。先を読むとは、道を選ぶことである。道は、2つしかない。GoかNoかだ。様子を見てあとで判断するというのはない。他の意見を参考にしている暇もない。今しかないのである。トップの瞬発的な見極めが、企業の運命を左右することもある。この見極めが、トップに問われる1つめの能力である。

 トップとは、企業に限ったことではない。組織のトップ、プロジェクトのトップ、地域のトップも然りである。民間機関であろうとも、公的機関であろうとも、複数の人が活動するところ、必ずトップが居る。家庭も例外ではない。大なり小なり、何らかのトップであるなら、それぞれの立場で見極める能力が問われる。判断しなければならないということだ。

コメント2件コメント/レビュー

今回の震災復興でも、理念・政策・制度の内容と関連が国民の眼から見えにくいことに問題があるように思える。総花的でシーケンスとプライオリティが明確でないプロジェクトが巧く行った例はない。NPOや特殊法人の在り様についてしっかりとした指針を指導できなかった行政のつけは、復興事業のPFIのパフォーマンスに現れそうだ。(2011/04/13)

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「その時、トップに問われる2つの能力」の著者

横田 尚哉

横田 尚哉(よこた・ひさや)

ファンクショナル・アプローチ研究所

顧客サービスを最大化させる経営改善コンサルタント。米GEの価値工学に基づく改善手法を取り入れ10年間で総額1兆円の公共事業改善に乗り出し、コスト縮減総額2000億円を実現させる。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

今回の震災復興でも、理念・政策・制度の内容と関連が国民の眼から見えにくいことに問題があるように思える。総花的でシーケンスとプライオリティが明確でないプロジェクトが巧く行った例はない。NPOや特殊法人の在り様についてしっかりとした指針を指導できなかった行政のつけは、復興事業のPFIのパフォーマンスに現れそうだ。(2011/04/13)

どちらの条件も日本人特有のある精神状況によって成り立たない場合が多すぎる。それは、「事なかれ主義」。問題が発生したとき「見なかったことにする」人の多さ、常に信じたい事しか信じようとしない浅慮さ、それらが常に問題を先送りして当事者としての立場から逃れ、新しい担当が決まったら今度はその人を当事者として叩く。殆ど病的と言ってもいいくらいです。そして、そういうトップが蔓延している時の甚大災害は本当に洒落にならない2次的、3次的被害が発生します。願わくば、この災害をきっかけにそういった惰弱な人が退陣することを望みます。(2011/04/13)

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後藤 忠治 セントラルスポーツ会長