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井上 英明 パーク・コーポレーション社長

  • 増田 晶文

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2011年4月15日(金)

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 井上英明は「青山フラワーマーケット」を事業の軸に、フラワースクールやオフィス緑化などの事業を手掛けるパーク・コーポレーションの社長だ。

 井上の名は、本連載の中で“トライアスロン・ボーイズ”の名とともに毎回のように登場してきた。トライアスロン・ボーイズには、トライアスロンに熱中する気鋭の経営者たちが集う。井上はこのチームの創始者でありリーダーを務めている。

 「2004年11月、僕を含め7人が、なんかとんでもないことをやってみようというノリでロタ島の大会に出場したのがきっかけでした」

 今やトライアスロン・ボーイズのメンバーは50人近くにまで膨れあがり、入会待ちの状態だという。

 「トライアスロンの魅力は奥深さに尽きます。起業家というのはチャレンジするために生まれてきたような人が多いだけに、トライアスロンは挑みがいのある大きな壁なんです。この壁を乗り越えた達成感は何ものにも代えがたい。ところが、トライアスロンはそれだけで終わらないスポーツです。練習を重ね、レースに参加するたびにいろんな学びと気づきがある。それがまた、経営者の心をぐっとつかむんですよ」

 1人のアントレプレナーがこの競技と出会い、ビジネス界に伝播を果たし、さらに奥深く突き進んでいこうとする軌跡をたどってみると――。

 井上英明を、表参道の交差点から少し南へ入った近いビルにあるパーク・コーポレーションに訪ねた。

 さすがは花と緑を扱う会社だけにというべきか、オフィスには床から天井まで草花が配され、ちょっとした植物園の様相を呈している。『楽しいムーミン一家』でムーミンの家が、飛行おにの魔法の帽子に放り込んだピンク色のつる草のおかげで、ジャングルにおおわれたクダリを思い出した。

 こういう遊び心やリリシズムに私は好意と賛意を表したい。

一輪の花に潜む力を信じる

 井上はトライアスロンについて、身を乗り出しながら語ってくれた。

 「最初にトライアスロンのことを知ったのは早稲田大学に通っていた頃でした。僕は政経学部だけど、国際学部にいたアメリカからの留学生がトライアスリートでしてね。しょっちゅう、いかにトライアスロンってスポーツがカッコいいかを吹きこまれていたんです」

井上 英明(いのうえ・ひであき)
パーク・コーポレーション社長。1987年3月に早稲田大学政治経済学部卒業後、渡米して会計事務所に勤務。1988年に帰国し、パーク・コーポレーションを設立。生花店チェーン「青山フラワーマーケット」などを手がける。

 井上は1963年に佐賀で生まれた。彼がトライアスロンのことを知ったのは1983年頃のことになる。ただ、井上にとってこの競技はアイアンマンレースのイメージが強すぎて、今すぐどうこうという気にならなかったのも事実だった――実際、井上がレースに出場するのは、ここからおよそ20年後のことだ。しかし彼は、胸中に点灯したトライアスロンの火を消さなかった。

 井上は大学卒業後、1988年にパーク・コーポレーションを設立し「パーティーや遊びのイベント企画」に勤しんでいた。だが、「経営的にリスキーすぎる」ということから、「日銭の稼げる仕事」ということで花に着目した。1990年に大阪で花と緑の博覧会が開催されることでフラワービジネスに注目が集まっていたこと、彼の母が華道をたしなんでいたことも動機となった。

 「東京の大田花き市場に行ったら、花屋で800円くらいの値がついてるバラが150円ほどで仕入れられるんです。僕は何も5倍以上も口銭を乗せる必要はないと思った。倍の300円でOKでしょ」

 井上はさっそく花を買い集め、国会議員の秘書をしていた大学時代の友人のもとへ出かける。彼は、全部の花を引きうけてくれたうえ、「明日も来いよ」と言ってくれた。

 「手持ちのお金なんてほとんどなかったんです。でも1万円で仕入れた花がその日のうちに2万円の現金になるわけで、小さな商売だけど確実に大きくなっていきました。同じ要領で大手メーカーや商社に勤める友人たちのところへもセールスに行ったんですが、花ってオフィスや自宅を飾ったりするだけでなく、営業のときのサプライズな手土産としてもけっこう重宝されるんです。何より、店舗販売されている花と同じクオリティながら僕のはハーフプライスですからね」

 こうして井上のフラワービジネスがスタートした。

 青山フラワーマーケットの南青山本店がオープンしたのは1993年だった。当時、近辺の会社で働いていた私も、よく店の前を通ったし、何度か花を買ったことがある。

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