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アパレルの成長株はここまで常識破り

クロスカンパニー、回り道をいとわぬ積極投資

  • 吉田 就彦

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2011年4月21日(木)

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 ヒット商品やヒットサービスが自社にはなかなか出ないと嘆く経営トップの悩みや、結果がなかなかついてこないことから焦燥感を感じている現場の原因は、実はいつの間にか社内にはびこった行き過ぎた効率化の後遺症なのではないか。

 ITを駆使する効率的経営を指向するあまり、せっかく生まれようとしているヒットの芽を摘み、ビジネスチャンスにチャレンジする勇気が削がれているのではないか。

 現在の日本の閉塞感の本当の原因は、見える化の行き過ぎが生む衆人環視から起こる「最適化の罠」にはまっていることなのではないか。今、その罠から脱出しなければ、これからの日本の成長は無い。

 この連載コラム「ムダこそが大ヒットへの近道――最適化の罠」では、その罠にはまらなかった好例や、はまってしまった悪例を交えて論じることで、日本が元気になっていく知恵の1つとして「最適化の罠」からの脱却を提言する。

 第3回のテーマは、売れない、売れないと皆が言う今の日本の小売業において、急成長を遂げている岡山県の期待の星、クロスカンパニーの挑戦に迫る。

 岡山県に本社を置くアパレル会社、クロスカンパニーが元気だ。同社は、女優の宮﨑あおいがブランドキャラクターを務める「アースミュージック&エコロジー」や上野樹里の「イーハイフン ワールド ギャラリー」などのブランドで展開する婦人服を中心としたSPA(製造小売業)である。

 創業は1994年。2011年度は売上高565億円、経常利益100億円を見込む。従業員1530人(2010年2月末現在)で、国内外で21のブランド、382の店舗を展開している。グループにはTHOM BROWNE.NEWYORKなどの海外ブランドも抱え、「文化創造企業」を標榜する。常に新しい価値を提供する企業として「お客様第一主義」を掲げ、急成長している。

常識破り「アパレルでも人に投資する」

 クロスカンパニーを設立した石川康晴社長が婦人服の世界に入ったのは、その市場規模が約10兆円(当時)と巨大であったことに加えて、石川社長本人が無類の洋服好きであったことがある。バーゲンの初日に一番前に並び、洋服をガサっと買っていくような中学生は当時珍しく、洋服屋のマヌカン達から「あんた、服好きだねえ~」と言われていた。14歳の時には「将来は洋服屋をやる」と決めていたという。

 そんな洋服好きの石川社長がクロスカンパニーを起業した時にとった手法は、これまでのアパレルビジネスの常識をぶち破るものだった。

 先輩のアパレル経営者から受けたアドバイスは、「アパレルは好不調が激しいのでコストの調整弁として人はいつでも切れるようにしておけ」という業界の常識だった。一番倒産リスクを回避できるもっともなアドバイスである。

 しかし、石川社長はこう考えた。

 「急成長していく組織に必要なのは、『よし、闘うぞ!』と思ってくれる従業員の帰属意識です。果たして、それが非正規社員だったら、どこまで企業文化として根付き、また企業の伝統として残るかを疑いましたね」

 倒産リスクを回避するために、規模拡大を非正規社員によって行うことも重要ではある。だが、もっと重要なことは、不調の局面でロイヤリティの高い社員が汗を流しながら頑張ってくれるかどうかだと思った。

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