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世界が注目するデザインイベントで、東芝とパナソニック電工の評価は?

ミラノサローネで失敗しないために

  • 安西 洋之,中林 鉄太郎

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2011年4月27日(水)

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 「サローネ」は毎年ミラノで開催されるデザインイベントだ。30万人もの人が集まってくる。世界各地のデザイナーや建築家だけでなく、商品企画やマーケティングのプランナーもやってくる。

 もともと、サローネは50周年を迎えた国際家具見本市(Salone Internazionale del Mobile:サローネ・デル・モービレ、略称 サローネ)なので、家具業界の関係者は相変わらず多い。だが、インテリア業界にとどまらず、デザイン関係者がトレンドをチェックする場として外せない存在になっている。

 サローネは、狭い意味での見本市会場における家具国際見本市だけを指すのではなく、周囲も含めたデザインイベント全体の総称となりつつある。郊外にある見本市会場だけでなく、市内の各所、400~500カ所が対象になる。これはフオーリサローネと呼ばれるイベントの「場外編」だ。通常の店舗だけでなく、普段の事務所までが、この期間だけオープンにしてショールームと化す。したがって、正確なイベント数は把握しきれない。

 多くの業界が、企業や商品のプロモーションの場として、このイベントを利用している。今年、日本企業ではパナソニック電工やキヤノン、東芝、INAXなどが出展した。トヨタ自動車も2005年から5年間、レクサスブランドのプレゼンを続けた。

 私は長年にわたって、このイベントでの日本企業の動向をフォローしてきた。これを契機にビジネスチャンスを掴んだ企業もあるが、メッセージが不足していることも気になっている。また、日本人デザイナーがコンセプトの狙いを定めきれず、不完全燃焼で終わる姿を、残念に思って見てきた。この場のさらなる活用を、深く考えるべきだと思う。

 そこで、4月12日から17日にかけて開催されたサローネを、ローカリゼーションマップの観点からどう見るか、どう利用するかについて考察してみようと思う。

サローネを見逃せない理由

 まず、サローネを見逃せない理由をあげていく。

1)デザインという言葉が形や色だけの狭義ではなく、社会全体の構想までをも含めた広い意味に使われることが増えた。サローネはイタリアの都市やライフスタイルを直接経験できるチャンスであり、コンテクストがデザインにとって重要なキーワードであることが実感できる。

 デザインは意匠であるが、これが全てだと思ったら間違いだ。モノのカタチや色は「事業の考えが反映されているアイコン」と考えるのが適当で、最近では「事業の考え方そのものがデザインである」と定義することが主流になりつつある。

 モノは一つだけでは意味をなさず、複数のモノがネットワークで繋がって、はじめて社会的な存在になる。そこで、人とモノが対話するインターフェースも重要になっている。モノの機能そのものより、ユーザーの使い方に重点がおかれ、使い方を巡るコンテクストをどう掴むかが、事業企画や商品企画からマーケティングにいたるプロセスのなかで課題になる。都市のストラクチャーやライフスタイルとの関係で、モノやコトを眺めるメリットがここにある。

 フオーリサローネでは、歩道から門をくぐって、中庭の向こうにある建物内にあるディスプレイをみるような仕掛けが実に多い。街全体がワンダーランドになる。

2)デザインのトレンドでは、アートやファッションを原点にして、日常生活に密着した雑貨や家具を経過して家電や自動車にいたるパターンがある。その逆は少ない。よって、サローネで源流と多岐にわたるフローを観察することができる。

 全くジャンルが違うにも関わらず、似たような傾向の商品が出てくる。それは偶然ではない。プランナーやデザイナーは、「濫読」をするように世界をみている。テキスタイルがどの時代のモチーフを求めているのかを知り、建築家がどの時代の様式にヒントを求めているのかを知る。彼らの動向を知りたいのは、テキスタイルデザイナーでも建築家でもなく、スマートフォンやクルマのデザイナーなのだ。

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