• BPnet
  • ビジネス
  • IT
  • テクノロジー
  • 医療
  • 建設・不動産
  • TRENDY
  • WOMAN
  • ショッピング
  • 転職
  • ナショジオ
  • 日経電子版

第28話「ダンの会社は特許を侵害している。提訴するつもりだ」

2011年4月27日(水)

  • TalknoteTalknote
  • チャットワークチャットワーク
  • Facebook messengerFacebook messenger
  • PocketPocket
  • YammerYammer

※ 灰色文字になっているものは会員限定機能となります

無料会員登録

close

前回までのあらすじ

 MTCの東京本社には沢口萌が入社し、シンガポールのMTCラボに赴任した。萌は、MTCのCFO、細谷真理と一緒に、原価計算システムの構築に奔走した。萌は現地の工場を見学しながら、管理会計について必死に勉強した。

 そんな萌に、真理はなぜ会社は減価償却するのか、という質問を投げかけていた。萌は自分なりに考えたことを真理に伝えた。

 リンダはアメリカの電子部品大手、UEPCの上海法人の総経理で、上海のオフィスにいる。達也のシンガポール大学時代の同窓だ。達也はリンダに加え、バンコクのソムチャイ、クアラルンプールのタン、ジャカルタのアドリアニという同窓生と一緒にK01をアジアでの製造と販売を考えていた。ただ、リンダのいる中国では、製品を製造しないと決めていた。

西郷事務所

 公認会計士の西郷幸太は複雑な思いで朝刊の記事を読んでいた。突然「企業財務会計士法案」が見送られたのだ。一般にはなじみのない話だが、会計士の西郷にとってまさに青天の霹靂だった。今年の1月に「企業財務会計」の最終案が公表されたばかりなのだ。

 この新資格には会計士試験合格者の就職難を解消するという思惑があった。

 2006年度までは、合格者は1373人だった。ところが2007年、2008年は約3000人と大幅に増加した。その後は1900人強で推移しているものの、監査法人側にそれだけの人数を受け入れる余裕がないため、待機合格者という名の就職浪人を産み出してしまった。そしてついに2010年度の合格者の4割が就職できないという異常事態となってしまったのだ。

 待機合格者が急増したのには理由がある。国家試験に合格しても、公認会計士協会が行う修了試験に合格するまでのあいだは、公認会計士の資格を手にすることができない。つまり、なんの資格もない身分が続くのだ。そこで考え出されたのが財務会計士だった。国は公認会計士試験に合格した段階で「財務会計士」の資格を与えて、一般企業や公官庁など監査業界以外の道を開こうとした。

 だが現実として、会計知識があっても実務経験のない頭でっかちの合格者を受け入れる会社はない。彼らがほしい人材は、実務と理論に熟知した会計のプロだ。そして、煮え切らない状態のまま見切り発車か、と思われていた矢先の見送りだった。

「熱血!会計物語 ~社長、団達也が行くseason2」のバックナンバー

一覧

「第28話「ダンの会社は特許を侵害している。提訴するつもりだ」」の著者

林 總

林 總(はやし・あつむ)

公認会計士

外資系会計事務所、監査法人勤務を経て開業。国内外でビジネスコンサル、管理会計システム導入コンサルのほか、大学で実践管理会計の講義を行っている。また管理会計の草の根活動として、団達也会を主宰。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

日経ビジネスオンラインのトップページへ

ビジネストレンド

ビジネストレンド一覧

閉じる

いいねして最新記事をチェック