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「震災だから」と言い訳しない~急回復のオオクシ、過去最高へ

震災に負けない人々(1)大串哲史オオクシ社長

2011年5月10日(火)

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 オオクシは、千葉市を中心に23店舗の理美容室を多店舗展開する。そして、3月11日、他の企業と同じように、震災によって客足が遠のいた。計画停電の影響だってもろに受けた。千葉県の沿岸部を襲った液状化現象で、一部の店舗が泥まみれにもなった。

 だが、オオクシは、震災の困難な状況からよみがえり、しかも、これを機に震災前よりも飛躍する手ごたえを感じ始めている。他のサービス企業は、「なぜそんなことが可能なのか」と思うだろう。だが、何か秘策があったわけではない。

 同社は、震災前から高い顧客満足度を維持し、80%以上にも上る固定客比率をさらに高めようとしてきた。経営効率を高めることにも積極的に取り組んできた。取引業者との良好な関係も構築している。

 そして、飛躍のきっかけをつかんだ最大の理由は、従業員との信頼関係が強まったことである。「従業員の生活を守る」。それが最も重要な経営方針だと宣言した。そして愚直に、その方針を貫いたことが、思わぬ結果をもたらし始めている。

 今回から、震災という被害にひるまず、言い訳にせず、苦境を乗り越えようとしている経営者を取り上げていく。

 「震災に負けない人々」。彼らの言葉に耳を傾ければ、いつの世にも通じる経営の神髄が見えてくる。

 第1回は、オオクシの大串哲史社長に、千葉の本社や店舗を回りながら、話を聞いていった。

内藤 東日本大地震で、どのように緊急対応したのですか。

「取引業者が真っ先に修理に来てくれました」

大串 3月11日の震災の直後、安否の確認が取れなかった所が3店舗ありました。そこで、本部のスタッフがクルマを飛ばして確認に行きました。1店舗は一帯が液状化の被害にあっていて、店内の床には5cmほどの泥が広がっていました。私もスタッフと一緒に泥を外に汲み出して、翌日には店の床はきれいになりました。この店舗はショッピングセンターの中に入っているんですが、周りの店の中で、オオクシだけが地震の翌々日の3月13日に営業を再開しました。従業員に助けられましたね。

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震災直後に液状化の被害にあった店舗(左)。今ではすっかり清掃されて営業している店舗と大串哲史社長(右)

 取引業者は中小企業が多いので、請求書が来たらできるだけ早く支払うように心掛けてきました。そうしたら、今回の震災で、彼らが真っ先に修理に来てくれました。地震の翌日に修理に来てくれた業者もありました。取引業者にも助けられたわけです。

 そうした支援もあって、ほとんどの店舗を震災翌日の3月12日に再開することができました。一番遅かったのが、あるショッピングセンター内にある店舗でした。全体の安全点検が終わるのを待って、3月19日にやっと再開できました。

震災後にオープンしたヘッドスパ「美禅」

 震災直後の3月12日と13日で、被害の大きかった店舗は全部回りました。無謀にも3月16日には「美禅」というヘッドスパの高級店をオープンさせています。この店舗は非常に好調で、地震前に設定した目標数値をクリアしています。こんな時期にオープンする店はほかにないので、新聞にチラシを入れたら、うちだけだったから目立ちましたね。世の中が暗い雰囲気だったので、新店オープンは地域の人にも「明るい話題」として喜んでもらえました。

 今は「お客様に元気と勇気と安心を」という標語をつくり、挨拶を大声でやってもらっています。こういう時にかけてもらった前向きな言葉は、絶対に忘れることはありません。些細なことですが、これも大事なことだと考えています。

内藤 地震直後の緊急対応はどのようにしたのですか。

コメント2件コメント/レビュー

写真に写っているのは稲毛PAT店ですね。傾いた電柱が何本も、今現在も立ち並んでいるような液状化のひどい場所です。がんばって営業しているのをみると、こっちもまた行こうかという気になります。今月もいきますんで宜しくお願いいたします。!(2011/05/10)

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「「震災だから」と言い訳しない~急回復のオオクシ、過去最高へ」の著者

内藤 耕

内藤 耕(ないとう・こう)

サービス産業革新推進機構代表理事

世界銀行グループ、独立行政法人産業技術総合研究所サービス工学研究センターを経て現職。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

写真に写っているのは稲毛PAT店ですね。傾いた電柱が何本も、今現在も立ち並んでいるような液状化のひどい場所です。がんばって営業しているのをみると、こっちもまた行こうかという気になります。今月もいきますんで宜しくお願いいたします。!(2011/05/10)

良いですな。うちの会社は震災無くてもどうせ給与カットするつもりだったみたいですが、震災が渡りに船とばかりにカットしました。(2011/05/10)

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