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大震災で消費者同士がつながった~実感した「マーケティング3.0」

2011年5月11日(水)

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 震災から2カ月。ゴールデンウィーク中にいくつかの被災地に行きましたが、被災の度合いや、地域によって復興に向かっての大きな差が見られるようでした。また、あまり報道されていないエリア、たとえば岩手北部の野田村。悲惨な状況でしたが、若いボランティアの人たちが明るく頑張っていて、とても印象的に残りました。

 今回、行くきっかけになったのは、「祭りくまもと東北応援隊」という企画。遠い熊本の人たちが、地元の祭りを連れて被災地を訪れ、現地の高校生による祭りチームと合同公演するというものです。仙台市、気仙沼市、大船渡市、釜石市、北上市、雫石町(避難所)、野田村、八戸を3日間でまわる強行軍でしたが、見ているおばあちゃんや子どもたちの笑顔がその疲れを吹っ飛ばしてくれました。

 まさに、祭りの盛んな北と南の祭りが出会い、元気づけるという応援。その瞬間は、間違いなくエネルギーが立ちのぼっていましたね。

 「がんばろう日本」ではありませんが、日本中の人たちが、日本中の企業が、東日本の被災地を、被災者を応援しています。芸能人や著名人による被災地訪問、催し物、炊き出し。企業の物資援助や義援金。そして、全国のみなさんのボランティアや支援。政治では全く見られなかったような一体感が生まれているのはすごいことです。

実はこの一体感こそ、フィリップ・コトラーの「マーケティング3.0」

 実はこの一体感こそ、フィリップ・コトラーが「マーケティング3.0」で述べている、これからのマーケティングに不可欠のものです。消費者が、何かの考えや価値観のもとにつながることでコミュニティ化する。つまり、消費者は企業やブランドとつながるのではなく、他の消費者とつながることを望んでいるということです。グローバル金融経済が破綻し、価値観の変化が起こり始めたときに、成熟期に入ったネットが後押ししました。

 これまでのマーケティングでは、消費者とブランドがつながることを第一の目的としてきました。いわゆる、ファンづくり。しかし、その意味が変化し始めたのです。

 単においしい、優れた機能がついている、スタイルやデザインがカッコイイというだけではなく、その企業がこの社会でどんな存在意義があるか。社会にどんな貢献をしているか。それが、企業やブランドへの好感を生む大きな要因になってきたのです。

 機能的価値、情緒的価値に加えて、社会的・精神的価値。だからこそ、企業はコミュニティ化した消費者を、意義のある形でサポートすることが求められる時代に突入したと言えます。

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「大震災で消費者同士がつながった~実感した「マーケティング3.0」」の著者

関橋 英作

関橋 英作(せきはし・えいさく)

マーケッター

外資系広告代理店JWTでコピーライターから副社長までを歴任。ハーゲンダッツ、キットカット、デビアス・ダイヤモンド、NOVA英会話学校など、数多くのブランドを担当、成功に導く。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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