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多読で英語のプロになる

留学より効果的に英語脳を鍛える

2011年5月13日(金)

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 今回も銀メダル(英語のプロ)の人向けの話をします。銀メダルの道を進むためには、何といってもリーディングが重要です。読むことで、語彙を増やし、英語で考える力を深めることができます。聞く力、話す力も同時についてきます。留学以上に英語力を向上させることができます。国際社会で活躍を目指す方、社内1番の英語上手になりたい方、会議通訳者を志す方にはリーディングの力が不可欠です。

「留学すれば英語が上手になる」は甘い期待にすぎない

 ぼくには「留学すればきっと英語がうまくなる」という勝算のようなものがありました。知らない人ともすぐに仲良くなることに自信があったからです。「人と仲良くする技術は日本人でも英米人でも共通だろうから、ネイティブの友達もすぐにできるだろう。だとしたら、英語もうまくなるに違いない」と軽く考えていたのです。

 実際、留学中に多くの友人ができました。卒業する時には、銀メダルの入り口くらいか、少なくとも銅メダルの上位に位置することができたと思います。

 日本人としてはかなりのレベルになりました。でも、「ぺらぺら」からはほど遠い状態でした。ぼくは、留学が終わった時、その後どうやって英語力を高めたらいいか見当がつかなくなっていました。しかし、そこで諦めたくはありませんでした。

タイムを読め

 ぼくがこの世で例外的に出来が悪いのでなければ、大なり小なり、先輩たちと同じ道を歩んできたことになります。だとしたら、名人の域に達した人に教えを請えばいい、と思いました。ぼくには“先生”の心当たりがありました。松本道弘先生です。

 松本先生は、海外に行くことなく英語をものにし、NHKのテレビ英語講座の講師や、在日米国大使館で同時通訳をなさいました。英語の表現にドンピシャリの日本語の表現を当てはめる力。英語を学ぶ際の気迫。ご著書を読んで以来、ぼくにとってあこがれの存在でした。この方を訪ねて弟子入りしたら道が拓けるかもしれないと思いました。仮に「お前のような怠け者は弟子にはできない」と断られたところで、ぼくには失うものはありません。

 先生は温かい方でした。その教えはごくシンプルでした。「タイムを読め」です。タイム、ニューズウイークといった週刊誌を毎週読破する、というものです。

 松本先生の教えにはハっとさせられました。ぼくはごまかし技術に長けていたので、MBAの留学生同士で話している時、ぼくの英語はそれほど下手には見えなかった(聞こえなかった)はずです。しかし、文章を読むとなると、ぼくが格段に遅かったのです。ヨーロッパからの留学生が1ページを読み終えているころに、ぼくは3行も読めない状態でした。先生の教えを聞いて、「ここが自分の弱点だ」と気づいたのです。

 事実、ぼくの英語力は先生のご指導によって、停滞から抜け出しました。

5年で辞書がほぼ要らなくなる

 ぼくはタイムの全体の8割、毎週40ページを読むノルマを自分に課しました。

 タイムは1ページ当たり平均800語から成っています。ぼくが読み始めたころ、意味の分からない単語は2%くらいでした。800語の2%ですから16語です。皆さんは、100語のうち98語が分かっていれば、記事のほぼ全部を理解できる、と思うでしょう。全く違いました。大事な単語が分からないからです。

 例えば、疫病に関する記事では、隔離、伝染、風土病、致死率、まん延といった英単語が分かりませんでした。特に最初の段落が一番難しいのです。こうした単語が最初の段落に集中して出てくるので、いきなり面喰らってしまうのです。

 そんなわけで、辞書は離せません。ぼくは英和辞典を引きまくりました。英英辞典では説明を読んでいるだけでも時間がかかるし、説明文にも分からない単語が出て来ますから、そうでなくても遅々とした読みがますます進まなくなってしまいます。

 これを1年間続けました。1年読むと40ページを約50週ですから、2000ページを読むことになります。そのくらい読めば、少しずつ分からない単語が減ってきます。1年後には未知の語彙が16語から13~14語に減りました。

 5年を過ぎれば格好がついてきます。読んだページ数は延べ1万ページになります。5年の間にはありとあらゆる種類の事件が起きるので、雑誌上で単語が一通り出そろいます。このころには未知の単語数は1ページ当たり5語以下になりました。99.4%の単語が分かるレベルです。ここまで来ると、辞書を引いている時間は減って、読んでいる感じが出てきます。読むのが苦痛ではなくなってきます。

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「多読で英語のプロになる」の著者

林 則行

林 則行(はやし・のりゆき)

投資家

投資家。全く英語が話せないのに資産運用のノウハウ修得のため渡米、コロンビア大学MBAにぎりぎり合格。仕事力と日本人の強みを生かすことで、社内最低の英語力ながら海外運用機関で株式運用部長。現在独立。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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名和 利男 サイバーディフェンス研究所上級分析官