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最初から「責任の追及」をするのは誤り

マネジャーのためのビジネス交渉学「代理店編2」

  • 一色 正彦

バックナンバー

2011年5月17日(火)

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トラブルが起こった時には

 ミッションが共有でき、コンテクストまで議論して契約を締結し、取引を開始したとしても、残念ながら、必ずトラブルは起こります。そのため、中長期のパートナーシップ交渉では、どのようなトラブルが起こるかを想定し、契約条件として、発生時の役割分担と責任分担を議論します。特に、紛争時の解決方法を契約開始前に議論し、契約書で具体的に決めておくことは、パートナーシップの関係構築のためにも有益です。

 実際に、トラブルから生じるコンフリクトを双方が協働で乗り越えることができれば、パートナーシップの継続可能性が高まり、また、強固にすることができます。これから前向きな条件を議論している契約締結の段階では、不幸なトラブルが生じた際の具体的な役割分担や責任分担を議論することは難しいものです。しかし、Win-Win関係となれるパートナーシップを実現したいのであれば、紛争解決条件の議論は欠かせません。

 お互いに不幸な状況で生じるコンフリクトを協働して対応し、乗り越えてこそより強く、長いパートナーシップが期待できます。ここでは、トラブルが実際に起こった時の対応とトラブルが起こらないための対応をご紹介します。

◆Step1 ダメージコントロール ――発生した損害を小さくする

 トラブル発生時に、すべきこととすべきでないことがあります。これを英語では、“DO's AND DON'Ts”といいます。この段階で、まず行うべきことは、「正確な事実の把握」です。トラブルは、発生した時点でダメージが生じています。発生時は、何が起こっているか分からないことも多いのですが、そのような時でも、いかに早く事実関係を把握できるかが、その後のダメージを軽減するため必要なのです。

 一方、この時点ですべきでないことは、「責任の追及」です。

 トラブルが発生すると誰かの責任にして自らの責任を逃れたり、誰の責任かを追及したくなるものです。責任の追及は、最終的には必要ですが、それは、最初に行うべきことでしょうか。発生時は、いかに早く事実を把握し、トラブルから生じるダメージを軽減することの方が、はるかに重要なのです。トラブル発生時の初期対応で重要なことは、すべきことの順番を誤らないことです。

◆Step2 本質分析と責任分担 ――トラブルの本当の原因は何か

 初期対応を経て、トラブルが一段落したら、なぜ、そのトラブルが発生したかの分析に入ります。

 ここで、重要なことは、本当の原因は何かをしっかり調べる「本質分析」を行うことです。特定の時期、人、条件だから起こったのか、それとも、リスクが潜在化しており、起こるべきして起こったかでは、今後の対策が異なります。トラブル発生後の応急措置の後は、暫定措置により損害の拡大を防ぎ、恒久措置により、再発を防止する必要があります。そのためには、なぜ、トラブルが発生したかの本質分析は欠かせません。

 最近、企業間の取引において、秘密情報の漏えいから発生するトラブルが良く見られます。顧客リストなどの営業秘密の漏えいや、クレジットカード情報などの個人情報の流出などのトラブルです。このような情報漏えいの本質分析をすると元々の情報の提供方法や管理方法に問題があることもあります。秘密にすべき重要な情報は、提供する側が、情報のレベルを分けて管理し、開示時点で明確する必要があります。

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名和 利男 サイバーディフェンス研究所上級分析官