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まだ「売れない営業スタイル」を続けるのか

(第1回)お客様は卓越した強みとしか付き合わない

  • 和田 一男

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2011年5月23日(月)

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 時代は大きく変わりました。ほとんどの業界の営業現場の悩みは「今までのやり方では売れない」ということです。そして、指導するリーダー自身も答えを持てないままで、日々、メンバーに努力を促しているのが、より悩ましい問題です。

 営業とは、すべての生業がバラバラで、法則性がなく、ほかの企業や業界の営業は参考にならない、という言葉が多く聞かれます。しかし業界の常識に則って、過去の延長線上で戦っていても、一向に光明が見いだされません。今求められることは、過去のやり方の延長を断ち切って、時代が、そしてお客様が求める営業スタイルは何かを分析し、組み立て直すことです。

 私のような営業コンサルタントに営業変革のオファーが来るのは、まだ経験していない将来を見据えて、様々な業界の変革の歴史や原理原則に照らし合わせて、客観的に分析し、新しい営業のスタイルを具現化することです。

勝てない武器で必死に戦っている実態

 今回から3回にわたって、「営業戦略の明確化」「営業成果を高める活動」「目標達成する業績マネジメント」という流れで、営業変革のための構造的問題の整理とその解決の方向性を解説していきます。

 営業力の上位概念である商品戦略、営業戦略に関わる方向性が正しくなければ、どんなに強い戦闘力を持っていても成果に結び付けることができません。従って、第1回は、「営業戦略の明確化」というテーマからです。

 営業(戦闘)力を大きく2つに分けると、商品力(武器)と販売力(攻撃力)になります。すなわち、下記の公式が成り立ちます。

営業力 = 商品力 × 販売力

 どんなに販売力が強くても、商品の魅力がなければ売れませんし、どんなに商品力が強くても、販売力が弱ければ、商品の良さをお客様に認識させることができないということになります。

 いろいろな企業様から営業力強化のオファーをいただきます。その際、営業力強化の課題を販売力に偏って、営業スキルの問題や営業マン育成の問題ととらえているケースが多く見られます。しかし、現場の声を聞いていくと、販売力の前に、商品力の問題、「差別化されていない商品、優位性が明確でないサービス」を販売している実態が一番多いのです。すなわち、「勝てない武器で必死に戦っている実態」なのです。

 このことは、会社の事業戦略そのものの問題です。そのことを上司やリーダーが気づいていても、過去の延長線上に考え、抜本的な改革に乗り出していないことが多いです。営業コンサルティングさせていただく際に、最初に整理するのがこの課題です。

エーベルの3次元――WHO、WHAT、HOW

 明らかに差別化できていて、優位性がある商品を売っている営業マンの皆様であれば、販売力強化(営業スキル、営業マン育成)、組織運営(マネジメント)の課題としてとらえればよいのですが、しかし営業マン自身が、お客様に自社商品の優位性について、自信を持って伝えられないとしたら、そもそもお客様にその商品の魅力を感じてもらえるでしょうか。市場の成長が期待できず、相見積もりやコンペ、新規参入が常態の中では、優位性が見えなくなった瞬間にリプレイスされてしまうでしょう。

 例え過去実績のおかげでリピートしているという取引でも、数ある競合と比較して、他社を選ばずに、自社の商品を選んでくれている理由を明確に認識していなければ、やはり競合に足元をすくわれます。実績のない競合が新規でアプローチするときは、自社の強みは同等にカバーできて、自社の弱みに競合の強みをぶつけて、攻めてくるからです。上司である管理者は、お客様との関係性や優位性を、明確に認識して囲い込むよう指導しなければいけません。

 それでは、商品力を高める方法を考えてみましょう。

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