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笑っている間に耳を鍛える

空前絶後の大ヒットドラマが最高の教材

2011年5月27日(金)

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 リスニングは洋画や海外のテレビ番組の英語を熱心に聴くのがいちばん良い上達方法です。ただし、洋画ファンが必ずしも聞き取りで上達しないのを見ると、やり方に工夫が必要なようです。勉強方法は金銀銅のどのレベルの方でもほぼ同じ。笑って楽しんでいるうちにリスニング力がつきます。

「聞く」ことが最も英語脳を鍛える

 英語は、使わなければ、力が落ちます。ぼくは以前に、1カ月間、英語を全く読まない時と、これとは別に英語を全く聞かない時がありました。どちらの場合により力が落ちたかというと、リスニングをしなかった時でした。1カ月読まなかった時は、復帰した最初の2週間は速度が上がりませんでしたが、すぐに元に戻りました。しかし、1カ月全く聞かなかった時は、聞き取りの力だけでなく話す力も落ちていました。

 その理由は、聞き取りの方が読みに比べてより英語脳を使っているからです。文章を読む時は、分からない個所に出くわすと、そこで立ち止まります。その時に、どうしても日本語で考えてしまいます。

 これに対して、英語を聞く時は相手が矢継ぎ早に話してくるので、英語脳の休む暇がありません。別の言い方をすれば、聞き取りをしないのは、運動で言えばいちばんきついトレーニングを避けるようなものです。逆に、日々英語を聞いていたら、1カ月間、誰とも英語で話さなかったとしても、スピーキングの力はほとんど落ちません。

 多くの専門家は「聞き取りが最も重要だ」と言っています。その通りなのですが、それを真に受けて、銅メダルになったばかりの初期段階から聞き取り練習をスタートすると、すぐに挫折してしまいます。聞き取りは「読む」「書く」「聞く」「話す」の4つの能力の中で最も難易度が高いからです。

 リスニングに苦労しているのは日本人だけではありません。ぼくの友人の中国人やアラブ人には、幼いころから英語教育を受け、母国語よりも英語の方が得意な人たちがいます。それでも聞き取りは楽ではないようで、「ネイティブたちが早口で議論を始めるとついていけない」と言っていました。耳で認識できる周波数の幅がだいぶ違うからです。これに対して、仏、独、スペインなどの友人は「聞き取れない音はない」と言っています。

 そのようなわけで、「リスニングが全然できるようにならない」と嘆く必要はありません。

「楽しいかどうか」が教材選びの唯一のポイント

 最も効果的な方法は英米のテレビドラマや映画を見ることです。大ヒットの映画になると、日本でも1000万人以上の人が映画館に足を運びます。これだけの数の人たちがわざわざお金を払ってまで行くのですから、それが苦痛であるわけありません。このように「どうしても見たい」ものを教材に使えば、聞き取り練習に嫌気がさすことはありません。

 皆さんが作品を選択するなら、世の中の評判が空前絶後に高いものをお薦めします。英語の教材として長い間つき合っていくわけですから、「ちょっと面白い」という程度ではすぐに飽きてしまいます。「早く続きが見たい」と思うくらい面白い作品を探してください。大ヒット作なら、「細部まで理解したい」という気持ちになるでしょう。

 これに対して、出来合いの英語教材を聞くのは最悪です。ニュースや大統領のスピーチもやめておいた方がいいでしょう。子供番組もやめましょう。ぼくは短気なのかもしれませんが、「これが全部聞き取れたからといって何になるんだ」と反発する気持ちが起きてしまいます。

 我々が日本語のニュースを見る時は真剣に内容を追うというより、「今日はどんなニュースが起きたのか」だけを聞いています。また首相の施政方針演説はテレビで中継されますが、これを見る人は少ないでしょう。怪獣やスーパーマンが出てきても我々大人は楽しくありません。日本語で見て真剣に見ないもの、面白くないものは英語でも面白いはずがありません。

 何回も見たくなる作品を選んでください。2回目には1回目で分からなかったところが分かるようになり、新たな発見が楽しみになります。駄作では初回から熱が入らず、時間の無駄になってしまいます。

分かるまでは字幕を見ないのがコツ

 リスニングの学び方を紹介します。

 ぼくのお勧めは、テレビや映画館で見るのではなくて、何度も見ることのできるDVDです。まず1回通して見ます。字幕は出さないでおきます。筋が分かればいい程度に気楽に見ます。最後まで通して見れば、登場人物の性格や人間関係が分かりますし、後の展開の伏線となるセリフや情景が最初の方にあるのも分かります。

 その後で、すべてを詳細に聞き取ろうとします。字幕なしです。分からないところは何度も聞きます。少しずつ分かるところが増えてきます。これ以上は分からないとなったら、DVDを操作して英語の字幕(正解)を見ます。洋画ファンというだけではリスニングができるようにならないのは、最初から字幕を見てしまうからです。

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「笑っている間に耳を鍛える」の著者

林 則行

林 則行(はやし・のりゆき)

投資家

投資家。全く英語が話せないのに資産運用のノウハウ修得のため渡米、コロンビア大学MBAにぎりぎり合格。仕事力と日本人の強みを生かすことで、社内最低の英語力ながら海外運用機関で株式運用部長。現在独立。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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