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経営者が自らの課題とすべきBCP見直しの理想

「カイゼン」を超えて、全社の変化適応力の向上に結びつける

2011年5月27日(金)

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 4月6~7日はニューヨーク。そして5月18日は東京──。

 このところ、「リスク対応力」をテーマとした会議が立て続けに開かれた。世界経済フォーラム年次総会(ダボス会議)が主催したもので、もともとは、官民の枠を超え、世界的なリスク対応ネットワークを作ろうという趣旨で始まった会議だ。

 背景には、経済・社会のグローバル化の中で、世界のさまざまな地域で発生するリスクイベントがほかの地域にも大きな影響をもたらすという認識があり、今回の震災を受け、「日本での学びを、世界各国で活用しよう」という流れができつつある。

 さて、この「リスク対応力」(英語ではRisk Responsiveness)の要の1つとして話題になるのが、BCP(Business Continuity Plan、事業継続計画)だ。

 「日本企業のBCPは、今回の震災で、十分に役立ったのか」

 「多大な時間とコストをかけて作られるBCP。これを本当に意味あるものにするには、何が大事か。どういう学びがあったのか」

 こういった質問を投げかけられることも多い。

 国内外の仲間や専門家、あるいはクライアントの方々との議論を通じて、自分なりに出来上がってきた現段階での認識は、次のようなものだ。

 「BCPは実際に役立ち、価値を生んだが、カイゼンすべきポイントは当然いくつも存在する」

 「しかし、BCPを本当に経営にとって価値あるものとするためには、もう一段高い視点で見つめ直すことが必要。具体的には、企業が変化に適応する力を向上させる活動の一部として位置づけることが不可欠」

BCPをカイゼンする4つのポイント

 まずは、BCPそのもののカイゼン、から考えてみたい。

 言うまでもなく、BCPとは

―  事業に著しいダメージを与えかねない重大被害を想定し、
中核事業のオペレーションを速やかに回復することができるよう
直接の被害だけでなく、ライフラインやサプライチェーンにも目を配ったうえで
情報の流れや指揮命令系統のあり方も含めて、計画を立てておく
ことであり、また、
被害が発生するような事態が起こるたびに、それを「学びのサイクル」として活用するプロセスを構築しておく
ことである。(内閣府の事業継続ガイドライン第二版、などによる)

 既に数多くの日本企業は、今回の震災を受けて自社の対応を見直し、BCPについても必要なカイゼンを行っていこうとしている。

コメント5件コメント/レビュー

BCPそのものの在り方を問い直しつつ、BCPのみにとらわれないBCPの策定を促すという趣旨であれば、ほぼ賛同します。(2011/06/03)

「御立尚資の帰ってきた「経営レンズ箱」」のバックナンバー

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「経営者が自らの課題とすべきBCP見直しの理想」の著者

御立 尚資

御立 尚資(みたち・たかし)

BCG シニア・アドバイザー

京都大学文学部卒。米ハーバード大学経営学修士。日本航空を経てボストン コンサルティング グループ(BCG)に入社。BCG日本代表、グローバル経営会議メンバー等を歴任。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

BCPそのものの在り方を問い直しつつ、BCPのみにとらわれないBCPの策定を促すという趣旨であれば、ほぼ賛同します。(2011/06/03)

日本人は今居心地が悪いはずだ。 なぜなら、これまで、良いと思ってきた日本の価値観が緊急時には役にたたないどころか有害かもしれないということが実感として少し判ったからだ。でも、この変化も時間が経てば元の木阿弥であい変わらずの危機管理能力ゼロで、再度とんでもない危機が来たら、それはそれで仕方がないから皆で死ねばいいじゃないかと考える昔ながらの日本人の価値観に戻ることだろうとおもう。 なぜなら、筆者はWhat ifと言うが、「万が一」などという不吉な言葉を発してはいけないというのが言霊信仰よろしい日本の古来からの文化でなかったか? 簡単に信仰を変えられるとは思えない。 海水注入中断騒ぎは官邸で空気を読んで行動したことが原因らしいが、KYなんていう言葉まで流行するぐらい、日本の社会では空気を読める人こそが真っ当であり、管理者としてふさわしいという価値観ではなかったか? これも建前社会の日本で今後変わるとは思えない。 さらに学校の防災訓練といえば規律正しく運動場で集合し、点呼をとって全員を確認したのちに、慌てず騒がず避難するのがきっと今後も正しい方法であり、「津波てんでんこ」の教えは教育者としての立場上、ほとんどの教員にとっては本質を教えるのは難しいでしょう。 以上のように、よく考えてみれば、日本的な価値観というものが突発的でかつ緊急を要する危機には全く通用しないことが判明している。 しかし、日本の社会では、緊急時に必要とされる危機対応も、平常時での訓練では、無用に不安を煽る方法であり、しかも100%の確実性の持たない欠陥の多い方法として、ケチをつけられ避けられるはずだ。結局、どんな状況においても常に最適となる方法や訓練といものは存在しない。 したがってどちらかを選択することになるが、この選択において、国民の価値観の差が出る。 日本人は平時モードでの最適化を選び、本当に危機が来たときは「仕方がない」であきらめようというコンセンサスが働く社会だと思う。 逆に、米国人は死んでしまっては元も子もないから、普段から何か問題が起これば、すぐに危機モードに移行することが正しい対処法だと考えるのである。 この価値観の差を埋めることはできないし、変えることも容易にはできないだろうと思うので、時間が経てば元の木阿弥だろうと思うわけである。(2011/05/29)

BCPを活用し、「変化対応力の向上につなげよう」という趣旨には賛同します。他方、反省点において例示してあった「本社備蓄を再度積み増すのに、結果的にかなりの時間を要してしまった」のくだりについては、当時の買い占めに伴う混乱を助長し、結果として「企業の倫理観」を問われる結果となるのでは?とかなり抵抗がありました。BCP自体が整備されていない会社に在籍する者が言う資格はないのかもしれませんが。。。(2011/05/27)

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