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大学バスケ優勝チームが受けた、「学業不振」による厳罰

なぜ米国は「スポーツバカ」を戒めるのか(上)

2011年6月2日(木)

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 「野球特待生を容認」

 5月末、日本高校野球連盟がついに議論の的だった「野球特待生」を正式に容認したと報じられました。1学年に5人以内ならば、野球技能に優れた生徒の入学金や授業料を免除していいわけです。

 ただ、罰則規定はなく、特待生の高校における学業成績についても、満たすべき統一された基準は何もないようです。

 ですから、甲子園優勝校が、後になって「野球特待生の学業成績が悪い」と指摘され、厳罰を食らうことはないでしょう。

 しかし、米国の学生スポーツでは、体育協会が選手の学業を常に厳しくチェックし、水準以下だと厳罰を下しています。

 これから、日米のあまりにも違う「学生選手」の学業問題について考察し、それが学生スポーツビジネスにも大きく影響していることを見ていきましょう。

 米国では、大学スポーツがプロスポーツに勝るとも劣らないほどの大きな人気を博しています。その中でも、特にアメリカンフットボールとバスケットボールの人気は絶大で、観客動員力や収益力などで他の競技を圧倒しています。

 大学アメリカンフットボールシーズンが始まるのが9月です。そして、12月から成績上位校によるボウルゲームが始まります。アメリカンフットボールと入れ替わる形で、大学バスケットボールが開始されます。公式シーズンが11月から始まり、3月から決勝トーナメントが開催されます。このトーナメントは、全米各地のカンファレンスを勝ち抜いた68大学(2011年より)により約1カ月に渡って開催されるもので、別名「3月の狂気」(March Madness)とも言われるほど大変な盛り上がりを見せます。

 今年のトーナメント決勝の平均視聴率は11.7%でしたが、これは昨年の米メジャーリーグ(MLB)のワールドシリーズの平均視聴率を上回る数値です。

 この「3月の狂気」だけで、全米大学体育協会(NCAA)の全バスケットボール収入の9割以上を叩き出すと言われています。その収益の源泉となっているのが、「TVマネー」です。地上波CBSとケーブル局のターナーは、NCAAバスケットボール男子トーナメントの2011年から14年間の放映権料として108億ドル(約8640億円)を支払う契約を結びました。これは1年平均約7.7億ドル(620億円)となりますが、メジャーリーグの年間放映権収入(約7億ドル)を上回る金額です(注:メジャーリーグの数値は全国放送で、衛星放送は含まない)。

 ちなみに、大会収益の一部は大学の戦績に応じて、所属カンファレンスに分配されます。トーナメントの1試合に出場すると「1バスケットボール・ユニット」が得られ、過去6年間に所属大学が合計で何ユニットを獲得したかに基づいて、その年の収益が分配されることになります。勝ち進めば進むほど、獲得ユニットが増えて行く計算になります。

 今年は「1バスケットボール・ユニット」が24万ドル(約1920万円)に設定され、全体で1億8050万ドルが各カンファレンスに分配されました。カンファレンス別の分配金は以下の通りです。強豪校が集まるカンファレンスほど多くの分配金を得ることができる仕組みになっています(各カンファレンスがこれを所属校に分配するが、その方式はカンファレンスにより異なる)。

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「大学バスケ優勝チームが受けた、「学業不振」による厳罰」の著者

鈴木 友也

鈴木 友也(すずき・ともや)

トランスインサイト代表

ニューヨークに拠点を置くスポーツマーケティング会社、「トランスインサイト」代表。一橋大学法学部卒、アンダーセン・コンサルティング(現アクセンチュア)出身。スポーツ経営学修士。中央大学非常勤講師

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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