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食事なしの誕生日パーティーを開けますか?

日本人に立ちはだかるソーシャルの壁

  • 津山 恵子

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2011年6月7日(火)

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 週末に誕生日を迎え、家に10数人を呼んで誕生日パーティーを開いた。

 「成人を過ぎてからも誕生日会を開くなんて、みっともない!」

 日本人からはそう思われるだろう。でも、米国では誕生日はとても「social」なものだ。あえて英語で表記したのは、「ソーシャル・メディア」にも使われているsocialが、日本語には訳しにくいからだ。日本で育った私にしてみれば、米国に来て、この日本には本来なかった「社会性」を理解するのは難しい。その1つに、「誕生日」がある。私はいろいろなことをやってみて、ホームパーティーにたどり着いた。

 なにせ、誕生日が近づくと、何人もの米国の友人から「当日はどうするのか」という打診がある。食事のお誘いもある。すべて付き合っていると、友人たちもお金がかかるから恐縮なので、友人をまとめて呼んで、どこかでパーティーを開くことになる。

 私の仲間の米国人は、自分の誕生日になると、バーで誕生日会を開く。大きなバーの一角に、招待された友人たちが立ったまま雑談して、誕生日を祝う。食事は個別に注文するのだが、分け合ったりしない。ほとんどの人はドリンク1、2杯でねばる。

 日本人としては、食事が出てこないのに長時間のパーティーを過ごすのはしんどい。そこである年、30人ほどを自宅に呼んでみた。日本人と米国人と半々ぐらいの構成だった。そして、用意した食事が残った。そこで、気付いた。特に米国人は、友人や初めて会う人との「socialize」に忙しくて、あまり食事に手を出さない。

 その直後、友人のS子さんが「私もやってみよう」と、60人を超える誕生日パーティーを開いた。9割以上の招待客がニューヨーク在住の日本人という構成だ。膨大な量の食事を用意した。

 当日、彼女の日本人の友人が、パーティー開始の5分前から勢揃いした。用意した大量の食事は、始まって1時間ですべてなくなった。数人の米国人が1時間ほど遅れて到着すると、食事がほとんど残っていなかった。

 しかも、広いパーティー会場を見渡すと、日本人がそれぞれのグループに分かれている。職場の同僚、子供の学校の父兄、スポーツ仲間と、きれいに分かれて車座になり、個別の話題で盛り上がっていた。交わろうとせず、「よそ者」には入っていきにくい。

 米南部からたまたまニューヨークに来ていた、90歳近い米国人が怒りだした。

 「これは何なんだっ!」

 いやいや、お誕生日パーティーです。

 「なんで、誰もわしを仲間にいれてくれないんだ。これが誕生日パーティーか!」

コメント17

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