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菅降ろしでうごめく永田町の“ダメ”フォロワーたち

「ゴマすり」と「ヨイショ」がリーダーシップを骨抜きにする

2011年6月9日(木)

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 リーダーの資質がないことが問題なのか?
 リーダーを支えるフォロワーが悪いのか?

 先週に起きた永田町のドタバタ劇は、話題にするのもバカらしくなるようなものであった。

 だいたい「あなたが辞めれば、党派を超えて新しい日本のために団結していく道はいくらだってできる。あなたには信頼もない。人徳もない。機嫌悪く怒鳴り散らすだけだ」などと“存在”そのものを否定する感情丸出しの議論を、大切な血税の場でやってほしくない。

 前総理と現総理までもが「言った、言わない」議論を始めるなんてくだらなすぎてアホらしくなる。しかもメディアは例のごとく、ドタバタ劇を散々非難しておきながら、何食わぬ顔で「次期総裁は」と票読みを始め……。

 いったい何なのだろう――。明日をどう生きるかと格闘している方々が大勢いるというのに。

 菅直人首相の肩を持つ気は一向にないけれど、何でもかんでも「菅総理」のせいにする政治家たちの姿勢は全く理解できないし、みんな一様に、「スピードが求められているのに進まない」ということしか言わないから、ダメ出しされる根本的な問題だってよく分からなかった。

 ただ、今回のゴタゴタは、リーダーシップとは何なのか? を考えるには、とても良い教材である。

 と、その前に、「フォロワーとは何ぞや」ということからお話ししておかなくてはならない。

 フォロワーとは、リーダーの下にいるメンバーのこと。つまり、トップにはトップ直々のフォロワー、部長には部長のフォロワー、課長にもフォロワーがいる。組織とは、いわば上からリーダー・フォロワー、そのフォロワーをリーダーとするフォロワー……といった具合に、ピラミッド型になっていると考えてほしい。

フォロワーが不満を持って初めて問われるリーダーシップ

 さて、話を戻そう。

 フォロワーたち(民主党の政治家)は少なくとも昨年9月には、「僕たちのリーダーには菅さんがいいです!」と誰に強制されるわけでもなく推挙した。自分たちで、リーダーを選んだのである。

 にもかかわらず、まだ1年もたっていない今、ダメ出しをしている。

 そうなのだ。組織がうまく回らない時、自分たちのやりたいことができない時、うまくいかないジレンマが組織の空気に漂った時、必ずと言っていいほど、フォロワーはリーダー批判を開始する。「リーダーシップがない」と。

 これは政治家に限ったことではない。いかなる組織のフォロワーも同じだ。

・明確なビジョンがない
・口ばかりで何もやろうとしない
・決断が遅い
・人望がない

 このように不平不満を止めどなく噴出させるのだ。

 不満が募れば募るほど、批判は感情的になり、人格批判へとエスカレートする。リーダーさえ変われば、今、そこにある問題が“すべて”解決されるような錯覚に陥っていく。すべてはリーダーシップがないから。リーダーシップのなさが、諸悪の根源であるがごとく扱われるのだ。

 ところが、メンバーが楽しそうにやりがいを感じている組織では、リーダーシップに言及されることがない。

 どんなにゴルフばかりに行っているリーダーであっても、「自由にできていいですよ~。ガッハッハ」と朗らかに批判し、どんなに人望のないトップであっても、「仕事だけはできるんですよ」などと、笑い飛ばすこともある。

 つまり、リーダーシップとは、そこにいるメンバー(フォロワー)がやりがいを感じられなかったり、熱狂できなかったり、楽しめなかったりした時、なぜこんなにもうまくいかないんだろうという思いに駆られた時に、初めて問題となるテーマであり、ネガティブな感情が蔓延した時にしか注目を浴びないものなのだ。

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「菅降ろしでうごめく永田町の“ダメ”フォロワーたち」の著者

河合 薫

河合 薫(かわい・かおる)

健康社会学者(Ph.D.)

東京大学大学院医学系研究科博士課程修了(Ph.D)。産業ストレスやポジティブ心理学など、健康生成論の視点から調査研究を進めている。働く人々のインタビューをフィールドワークとし、その数は600人に迫る。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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