• BPnet
  • ビジネス
  • IT
  • テクノロジー
  • 医療
  • 建設・不動産
  • TRENDY
  • WOMAN
  • ショッピング
  • 転職
  • ナショジオ
  • 日経電子版

「中国人はMUJIが好き」を解剖する

異質な文化を「クール」に変える技

  • 安西 洋之,中林 鉄太郎

バックナンバー

2011年6月22日(水)

  • TalknoteTalknote
  • チャットワークチャットワーク
  • Facebook messengerFacebook messenger
  • PocketPocket
  • YammerYammer

※ 灰色文字になっているものは会員限定機能となります

無料会員登録

close

 この連載を書いていて色々な反応がある。

 「世界には色々な文化が存在することが具体的な例で理解できた」「複数の視点をもつ重要性を知った。ローカリゼーションを早速考えたい」

 そんな肯定的な応援メッセージをいただく。

 その一方で、ローカリゼーションに躊躇する意見もある。その1つが、「ローカリゼーションが不要なほどの、世界に類を見ない革新的な製品を考えることこそが重要だ」という考え方だ。

 私も、そういう意見を尊重しているし、目標にすべきことだとも思っている。

 しかしながら、グローバル市場において、ローカリゼーションを考えなくてもそのまま受けいれられる製品や分野は、今のところ限られている。「スマートフォンに地域性は必要か?」でも触れたが、スマートフォンなどは、そのような範疇に入りやすい。ソフトウェアもそうだ。言語などはローカライズしないと売れないが、コンセプトがそのまま浸透しやすい。

 実は、躊躇する意見を語るのは、クリエイティブやイノベーションという言葉に縁が深い人が多い。技術や価値の体系を根本から揺さぶることを考えている人たちだ。そこで今回は、クリエイティブなコンセプトや戦略立案を専門とする濱口秀司氏に話を聞く。米デザイン・イノベーション・コンサルティング会社ZIBAの戦略ディレクターとして活躍している。

パナソニック電工から米デザイン会社へ出向

 濱口氏はイントラネットやUSBフラッシュメモリーをはじめとする数々の革新的コンセプトを作った人として名が知られているが、ZIBAで働くまでの経緯も「クリエイティブ」だ。

 京都大学工学部卒業後、パナソニック電工(当時は松下電工)に入社し、研究所に配属された。そこで研究開発に打ち込みながら、濱口氏はビジネスにおける2つのテーマを設定した。1つは、質の高い意思決定を下すための方法論。2つ目は、クリエイティブなコンセプトを生み出すための方法論。この2つを確立しようと考えた。

 1つ目のテーマは、スタンフォード大学で生まれた「デシジョンマネージメント」という方法論に辿り着いた。1993年、この活動を数人の仲間とスタートさせて、彼自身も本社経営企画室に異動した。パナソニック電工として初の戦略的意思決定支援グループを発足させたわけだ。

 2つ目のテーマは難題だった。コンサルティング会社やアカデミックな分野を手当たり次第探ってみたが、成功事例の分析はいくらでもあったが、実際にどうすればクリエイティブなコンセプトが生み出せるのか、分からなかった。

 暗中模索を続ける中で、92年、ある雑誌に掲載されていたZIBAの記事に目がとまった。「情報でデザインする」。そんなコンセプトに感じるものがあった。早速、濱口氏は米国本社に連絡をとると、たまたま2週間後に来日することになっていた創業者と会うことができた。そこで意気投合した2人は、その後も意見を交わす間柄になった。

 出会いから数年後、2つ目のテーマを実現するため、濱口氏はパナソニック電工の社員のまま、ZIBAで働き始めた。最初は転職しようと考えたが、パナソニック電工の強い引きとめにあった。結果、「出向」という形で、資本関係のない社員数十人のデザイン会社に在籍することとなった。

 ZIBAの名刺を持って、馴れない英語を使いながら、米国企業を相手にコンサルティングする日々が始まった。しかし、クリエイティブな戦略やコンセプトを作る方法論を開発するという目標が、いかに大胆で無謀なことか、まだ気付いていなかった。

コメント4

「新ローカリゼーションマップ」のバックナンバー

一覧

日経ビジネスオンラインのトップページへ

記事のレビュー・コメント投稿機能は会員の方のみご利用いただけます

レビューを投稿する

この記事は参考になりましたか?
この記事をお薦めしますか?
読者レビューを見る

コメントを書く

ビジネストレンド

ビジネストレンド一覧

閉じる

いいねして最新記事をチェック