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「芥川龍之介」と「ランチェスターの法則」と腹八分大作戦

2011年6月29日(水)

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増税なき復興のシナリオ

 前回のコラムに「腹八分大作戦」のことを書いた。限られたリソースを仲間内で奪いあっている場合じゃない、ということを述べさせていただいた。自由競争社会が今の日本を押し上げたことは事実であるが、今は余りにも自分かってな社員と企業が多すぎる。

 自分さえ良ければ、隣の人がどうなっても構わないという考え方は、長期的な展望を見ることの出来ない視点の低さと、人としてのモラルの低さを公言しているように見えて仕方がない。そういう人は、芥川龍之介が『蜘蛛の糸』を通して子供たちに伝えたかったことを理解できなかったのだろう。

 日本再生に、児童文学書は必要ないかもしれないが、せめて『ランチェスターの法則』は理解しておいて欲しい。私たちは今、個々の戦術で戦う第一法則ではなく、組織の戦略で戦う第二法則を使わなければならないのだ。個々が同じ目的を共有して自立しながらも有機的に連携された活動が必要なのである。

 そこで、まず企業や公共事業における腹八分大作戦について論じてみる。ファンクショナル・アプローチを活かせば難しい話ではないのだ。そして最後に、経済循環のFASTダイアグラムから見た、お金の循環のさせ方について述べている。

企業における腹八分大作戦

 企業活動において、利益追求は重要なタスクである。利益は、どのように生み出しているかを確認しておきたい。式で表せば、(利益)=(販売単価―原価)×販売量となる。図で表せば、もっと分かりやすくなるだろうか。

 利益拡大には、3つの方向がある。《販売単価を高める》方向、《原価を下げる》方向、そして、《販売量を伸ばす》方向である。どの方向に進めるかは、ビジネス・モデル、ビジネス環境に応じて、戦略的に選択していかなければならない。たとえば、《販売単価を上げ》たり、《販売数を伸ばし》たりすることが困難な厳しい環境下にある場合では、自ずと《原価を下げる》方向が重要になってくる。

 実は、この3つの方向の上位ファンクションは全て同じなのである。これがファンクショナル・アプローチの特徴だ。「何のために《販売単価を高める》のか」「何のために《販売数を伸ばす》のか」「何のために《原価を下げる》のか。」すべて、《利益を増やす》ためという答えにたどり着く。

 つまり、企業経営者が《利益を増やす》ことを考えるのなら、その手段の達成のための戦略が必要となる。達成に対して目標を与え、評価を与えることになる。それが社員のモチベーションとなっていくのである。

 ところが、残念な企業が多いのだ。《販売単価を高め》たり、《販売数を伸ばし》たりすると、業績として評価に直接反映されるのに対して、《原価を下げ》たとしても間接的にしか評価されないのだ。これでは、積極的に原価を下げようとしなくなる。

 そこで、ある企業の例を紹介したい。その企業では、ファンクショナル・アプローチを使って、いろいろと改善提案を行なっている。改善するのは社員自らである。業務部門も管理部門も行っている。関連企業にも波及させているのだ。わずか3年間で数万件の改善提案があるという。ファンクショナル・アプローチを正しく使うと、専門家でなくても面白いほどに改善されていくのだ。

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「「芥川龍之介」と「ランチェスターの法則」と腹八分大作戦」の著者

横田 尚哉

横田 尚哉(よこた・ひさや)

ファンクショナル・アプローチ研究所

顧客サービスを最大化させる経営改善コンサルタント。米GEの価値工学に基づく改善手法を取り入れ10年間で総額1兆円の公共事業改善に乗り出し、コスト縮減総額2000億円を実現させる。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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