「使える英語はこう学ぶ」

子供たちが狂喜する韓国「英語村」に潜入

設備と運営にかかる巨額コストと、その効果は?

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2011年6月28日(火)

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 韓国・ソウル市内から車で1時間足らずの場所に、今回の目的地「SEOUL ENGLISH VILLAGE Suyu Camp」(スユキャンプ)はあった。

 一般的に「英語村」と呼ばれるこの場所は、主に幼稚園児から小・中学生らを対象にした、公的な英語体験施設だ。国民に負担の少ない形で、より英語に触れる機会を増やすことを目的に、2000年代半ば頃から韓国内に作られるようになった。

 現在、韓国に英語村と呼ばれる施設はおよそ30カ所あるが、大きく分けると、自治体が直営している施設と、民間委託で運営されている施設の2種類がある。スユキャンプはソウル市から委託を受けて、韓国の民間企業YBM Educationが運営している施設だ。

 ゲートをくぐると、駐車場エリアに観光バスがずらりと並んでいる。記者が訪れた日には、平日にもかかわらず約600人の子供たちが施設を訪れていた。地上3階、地下1階からなるメーン施設「カレッジセンター」に足を踏み入れると、そこには「英語公用語」の小世界が広がっていた。

「英語生活」を疑似体験

 まず子供たちを迎えるのは「入国審査ゲート」。入国審査官の役を務める外国人講師の質問に英語で答えてパスすると、英語村に「入国」することになる。

 その後、ホテルのチェックイン、レストランの食事、銀行での預金など、英語圏での生活を外国人講師を相手に、そのまま体験できる。こうした「バーチャル体験教室」が45室も展開されている。

 子供たちは少人数のグループに分かれて、それぞれの場面で必要となる英語の会話術を学んでいく。ちなみに、子供たちが英語村を訪れる前に予習できるよう、スユキャンプのホームページから各場面で必要になる例文や表現をまとめたファイルをダウンロードできる。

 食料品店の体験コーナーでは、店員に扮した外国人講師を囲んで子供たちが大はしゃぎだった。子供たちは野菜やパンの模型を抱え、キャッシャー前に並んでいた。そこには「英語を話さなくては」といった緊張感はない。

 美容院の場面では、希望の髪形を依頼するためにどんな単語や表現が必要になるのか、外国人講師が子供たちに説明している。カツラや様々な色の髪のサンプルが置かれていて、子供たちは興味津々で英会話に取り組んでいた。

 一番人気のコーナーは「クッキングブース」。大型冷蔵庫と調理場のある教室で、子供たちが実際にクッキーを焼く。手を動かしながら、料理に必要な英単語や英語表現を身につけていく。学習の後には焼きたてのクッキーが食べられるという、おいしいオマケ付きだ。

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著者プロフィール

瀬戸 久美子(せと・くみこ)

日経ビジネス記者。日経ホーム出版社に入社後、『日経TRENDY』(家電の実験に追われる)、『日経WOMAN』(働く女子のホンネを聞き続ける)を経て、日経BP社との合併を機に『日経ビジネス』へ。特技は女子の内なる悩みや不安を聞き、共感できる誌面に仕上げること(経済誌にどう生かせばいいのか未だ模索中)、裁縫。趣味は読書、歌うこと、ラグビー&箱根駅伝観戦



このコラムについて

使える英語はこう学ぶ

 「なぜ、日本人は英語が苦手なのか」
 長年にわたって英語を学んでいるはずが、なぜか実務で使えない。
 今度こそ、使える英語力を身に付ける――。高まる英語熱と、広がる英語教育市場に迫る。急速に英語力を伸ばす韓国の取材も含め、英語教育の実態と、「真のグローバル企業」に近づくための秘訣を探る。

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