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バリューチェーンのつながりが新たな可能性を開く

カギはサプライヤーの育成と新たな流通モデルの構築

  • 水上 武彦

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2011年6月29日(水)

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 企業の競争戦略論の第一人者であるマイケル・ポーター米ハーバード大学教授が新たに提唱した「Creating Shared Value」(以下、CSV)。同教授はこのコンセプトにおいて、企業は社会と共有できる価値の創出を目指すべきだと主張し、大きく3つの方向性を示した。

 その1つである「社会課題を解決する製品・サービスの提供」について取り上げた前回に続いて、今回は2つ目の方向性である「バリューチェーンの競争力強化と社会への貢献の両立」について考察する。

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 バリューチェーンとは、「調達→生産→物流→販売」といったサプライチェーンや、技術開発、人材育成などの企業活動が一連の流れの中でその都度、付加価値(バリュー)を生み出していくものととらえ、そうした付加価値を生み出す企業の活動を網羅して描き出したものである。

 初回でも少し述べたが、企業活動のグローバル化に伴って、1企業のバリューチェーンも海外に広がり、世界中にさまざまなステークホルダー(利害関係者)を抱えるようになっている。こうしたステークホルダーに配慮することが、バリューチェーンの競争力を保つうえで重要になってきている。

 例えば、バリューチェーンの一部であるサプライヤーの従業員が劣悪な環境で働いていれば、生産性が下がる。事故などが起きれば、対応のコストがかかるうえ、自社の評判にも悪影響を及ぼすことになる。

バリューチェーンの全体を俯瞰するメリット

 この企業のバリューチェーンは常に一定ということがない。「どのサプライヤーから調達するか?」「どこに生産拠点を置くか?」。その時々のさまざまな判断の積み重ねで姿を変えていくからだ。それだけにバリューチェーンの全体を俯瞰して、最適なものになっているかどうかを考えることはあまりないだろう。

 しかし、バリューチェーンの再構築につながる個々の判断が下された時には、エネルギーや資源の価格、発展途上国の状況、IT(情報技術)などの技術やサービスの進化、環境問題や社会問題に対する人々の関心など、大きな変化が起きていることも考えられる。

 もし、次に自社のバリューチェーン全体を俯瞰する機会があれば、バリューチェーンが社会やステークホルダーにどう影響を与えているか、また、どう依存しているか、まで考慮することをお勧めしたい。そうすることによって、バリューチェーンに潜む問題を探り出せるからだ。

 例えば、バリューチェーンの上流で森林破壊や児童労働などの問題がNGO(非政府組織)から問題視されているといったリスクを把握したり、バリューチェーンの特定の段階において水資源の確保が極めて重要であるといったボトルネックの存在を見つけ出したりすることが可能だ。

 バリューチェーンの特定の段階での従業員の生産性向上が極めて重要であることが分かれば、トレーニングの実施や作業環境の改善といった対策を考えて実行に移すことも可能になる。

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