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株主総会なんて社員には関係ない? いや、そうでもないんです

株主と経営と社員の、協力し合える関係

  • 武田 斉紀

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2011年7月4日(月)

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年に一度の大イベントも、一般社員にとっては遠い存在

 3月期決算の株主総会が、今年も先週の6月29日をピークにほぼ終了した。矢面に立つ社長と役員、総会を仕切るスタッフの人たちにとっては、準備に忙しく眠れない日々が続いたはずだ。懸念点を抱えながらも何とか乗り切った人たちにとっては、まだ臨場感と余韻が残っていることだろう。

 しかしながら多くの一般社員にとっては、株主総会は雲の上の出来事だ。接点もないし、興味もない、普段の仕事上でも大して影響を感じていない。総務に問い合わせをしたら忙しそうで「○日以降にしてくれ!」と言われて、「そうか○日は株主総会だったのか」と気づく程度ではないだろうか。

 一般的な株主総会“体験率”はどのくらいなのだろう。gooリサーチと読売新聞社による『株主総会に関する調査』(2007年6月5日)によれば、上場企業の株を「持っている」と答えた人は34%だった。企業の株主対策やインターネットの普及もあって、個人株主が増えてきた印象だ。さて、このうち株主総会に「出席したことがある」とした人はどれだけだったか。答えは13%。全体で言うと株主総会経験者は約4.4%、22人に1人だ。

 けれどもニュースでは、毎年この時期に株主総会について耳にする。今年で言えば福島第1原子力発電所の事故で注目された東京電力が先週火曜日(6月28日)に、関西電力など電力6社は翌水曜日(同29日)に開催し、普段の年より多くの株主(東電では約3倍)が足を運んだ。また昨年から1億円以上の場合の開示が義務付けられた役員の高額報酬も、マスコミの話題となった。

 最高額は日産自動車のカルロス・ゴーン社長の9億8200万円(2011年6月29日、asahi.com)で2年連続。日産は純利益を前期の7.5倍に増やしており、社長の報酬も10%アップだ。ゴーンさんは「日産は世界から人材を集めており、報酬も世界基準で決める。トヨタやホンダ(の報酬)は日本だけの基準だ。配当も増やす」と説明したという。役員7人も1億円以上となった。

 ゴーンさんの言う世界基準が「トップや役員の報酬を上げること」なのかの議論は、またの機会とするが、ますます一般社員や上場企業以外に勤める人にとっては、雲の上のまた上の、遠い話になってきた。

 果たして株主総会は、経営(会社幹部)にとって、株主にとって、そして一般社員にとってどんな意味があるのだろうか。

 私自身も毎年いくつか参加する中で、株主総会にも表れる経営と株主の関係は、以前と比べて少しずつではあるが変わりつつあるのではないかと感じる。また業績の報告と来年の見通しが語られ、質問や要望が交わされる株主総会の内容は一般社員にとっても、あるいは株主である個人にとっても、知っておくべき話ではないかと思えるのだ。今日は年に一度のイベントが終わった機会に、このテーマを取り上げてみたい。

 さて、先ほど「少しずつではあるが」と書いたが、全体的に見れば本当に少しずつだと感じている。先進的な企業の一部に変化はあるが、古い体質の会社や業界ほど、毎年変わらない、判で押したようなつまらない株主総会を続けている。そのあたりの裏事情は、私が外部の人間ながら仕事上頼まれて株主総会にかかわった事例も通してお話ししたい(毎年総会スタッフをされている方にとっては、よくご存じの話ではある)。

 開催当日までのプロセスに関わりながら、私は社長と株主の変化の兆しを 感じた。株主総会当日に起こった社長と株主の少し感動的なやり取りは、第一線で働く社員の方たちとも共有したいと思った。

 会社という組織は、経営、株主、社員が役割こそ違えど共有している運命共同体のようなものだ。3人に1人は株主でもあり、今後もその割合が増えていくとすれば、働く側との立場の一体化はますます高まっていくだろう。

 株式未公開で社員持ち株制度を導入している会社では、株主総会を兼ねた社員総会を実施しているケースもある。会社が株主と直接接点を持つ株主総会の意味も大きくなっていく。

コメント3件コメント/レビュー

経営者がステークホルダーに経営理念を実直に語るのは本来当然の事。ましてやオーナー経営者なら、事あるごとに己の信ずる理念を語るべき。今回の事例はその好例なのだろうが、あたかもそれを自分のコンサルティングの結果もたらされた事としているのはいけ好かない。ついでに、ファン株主だろうと敵対的な株主であろうと、株式会社であるかぎりその影響力は所有株式数次第。全体への影響度を考慮する必要はあるが、ファン株主だから重視するというような考え方は、ファンタジーの世界になりはしないか。(2011/07/04)

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経営者がステークホルダーに経営理念を実直に語るのは本来当然の事。ましてやオーナー経営者なら、事あるごとに己の信ずる理念を語るべき。今回の事例はその好例なのだろうが、あたかもそれを自分のコンサルティングの結果もたらされた事としているのはいけ好かない。ついでに、ファン株主だろうと敵対的な株主であろうと、株式会社であるかぎりその影響力は所有株式数次第。全体への影響度を考慮する必要はあるが、ファン株主だから重視するというような考え方は、ファンタジーの世界になりはしないか。(2011/07/04)

武田さんは、「仲の良い社長さん」と一緒に、ご自身が株主総会に出てらっしゃるから言える話で、一般社員(私)にとっては株主総会なんて全く関係無いです。株主から会社とう言う見えないモノに対していくら誉められてもピンときません。私の業務や給与が変わる訳じゃないし。と言う事で来週の記事に期待します。(2011/07/04)

任天堂の株主総会で「私は株は持っているけれども任天堂の商品は持っていない。基本的に、ゲームは時間の無駄づかいと思っているので、私にも結局買わせるような付加価値のある商品を作ってもらうことを最も望んでいる」という質問に「まず、『ゲームは時間の無駄』ということに関しては、どう思われるかは個々の方の自由でございますが、世の中にはそう思っていらっしゃらない方もたくさんいるので、任天堂がこのように存続させていただいていると思っています。株主様がおっしゃっていたゲームは時間の無駄だと思うということそのものが、私自身が目指している『ゲーム人口の拡大』であり、ゲームの社会受容性を高めていくことそのものであるので、ぜひそれに向けて努力をしたいと思います」と切り返した岩田社長はかっこいいとおもいます。てか、嫌いな会社の株買うとか信じられない。(2011/07/04)

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