• BPnet
  • ビジネス
  • IT
  • テクノロジー
  • 医療
  • 建設・不動産
  • TRENDY
  • WOMAN
  • ショッピング
  • 転職
  • ナショジオ
  • 日経電子版

ドジャース破綻の舞台裏(上)

球団のカネで離婚費用を払おうとしたオーナー

2011年7月7日(木)

  • TalknoteTalknote
  • チャットワークチャットワーク
  • Facebook messengerFacebook messenger
  • PocketPocket
  • YammerYammer

※ 灰色文字になっているものは会員限定機能となります

無料会員登録

close

 先週、「名門ロサンゼルス・ドジャースが経営破たん」というニュースが大きく報じられました。6月27日、連邦破産法11条(日本の民事再生法に相当)の適用を米デラウェア州の裁判所に申請したのです。

 ドジャースはかつて野茂英雄選手が「トルネード旋風」を巻き起こし、その後も石井一久選手や木田優夫選手、中村紀洋選手、斎藤隆選手といった日本人選手が在籍していました。現在も、黒田博樹投手が所属するなど、日本でもお馴染みのメジャーリーグ(MLB)球団です。米フォーチュン誌が発表する「働きやすい会社ベスト100」に過去3回も選出されるという栄誉にも輝いています。それだけに、「名門球団」の経営破たんというショッキングなニュースは、スポーツファンのみならず多くの人々の耳目を集め、あっという間に世間に知れ渡りました。

 「名門企業」の経営破たんといえば、最近ではゼネラルモーターズ(GM)や日本航空の例を思い浮かべる方も多いかもしれません。これらの会社では、非効率な経営が巨額の赤字を生み、企業活動を維持することが困難になってしまいました。そのため、名門ドジャースの経営破たんも、同じイメージで捉えている方も少なくないと思います。

 しかし、ドジャースのチャプター11申請は、陳腐化した経営が行き詰った末の事態、という構図ではありません。実際は、水面下でMLBリーグ機構の最高経営責任者(CEO)であるコミッショナーと、チーム経営をつかさどる球団オーナーが、破産裁判所やヘッジファンドなども巻き込みながら、球団の経営権を巡る激しいバトルを繰り広げています。

 今回のコラムでは、ドジャースの経営破たんの舞台裏を通じて、全体最適(リーグ経営)と個別最適(球団経営)のぶつかり合いという、プロスポーツリーグ経営の本質であるパワーゲームやその意義について解説してみようと思います。

黒字倒産だったドジャース

 ドジャースの負債総額は4億3300万ドル(約346億円)と報じられています。しかし、実はドジャースは過去10年間で球団収入を右肩上がりで伸ばしていました。2006年以降はコンスタントに黒字経営を続けています。優良経営のお陰で、球団の資産価値も高まり、2011年3月時点でMLB3位の8億ドルと評価されていました(いずれもフォーブス誌より)。

 つまり、ドジャースは儲かっていたのに経営破たんした、いわゆる「黒字倒産」だったのです。

 黒字倒産ということは、つまり資金繰りに失敗したということになりますが、その大きな原因となったのがオーナー夫妻(現在は離婚)の放蕩生活と泥沼の離婚訴訟だと言われています。

 現オーナーのフランク・マッコート氏がドジャースのオーナーになったのは2004年のことでした。この時から、妻のジェイミー・マッコート氏も社長兼取締役副会長として球団経営に関与するようになります。彼女は就任当初、女性ファンを増やすための試みを続け、メディアで取り上げられていました。ところが、その後は度々、オーナー夫婦の公私混同ぶりが目に余るようになってきます。

コメント0

「鈴木友也の「米国スポーツビジネス最前線」」のバックナンバー

一覧

「ドジャース破綻の舞台裏(上)」の著者

鈴木 友也

鈴木 友也(すずき・ともや)

トランスインサイト代表

ニューヨークに拠点を置くスポーツマーケティング会社、「トランスインサイト」代表。一橋大学法学部卒、アンダーセン・コンサルティング(現アクセンチュア)出身。スポーツ経営学修士。中央大学非常勤講師

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

日経ビジネスオンラインのトップページへ

記事のレビュー・コメント投稿機能は会員の方のみご利用いただけます

レビューを投稿する

この記事は参考になりましたか?
この記事をお薦めしますか?
読者レビューを見る

コメントを書く

コメント入力

コメント(0件)

ビジネストレンド

ビジネストレンド一覧

閉じる

いいねして最新記事をチェック

日経ビジネスオンライン

広告をスキップ

名言~日経ビジネス語録

「絶対これしかありません」というプランが出てきたら、通しません。

鈴木 純 帝人社長