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これじゃあ、日本のモノが売れないはずだ!

『イシューからはじめよ』著者と出版記念の大放談

  • 安西 洋之,中林 鉄太郎

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2011年7月29日(金)

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 昨日28日から『「マルちゃん」はなぜメキシコの国民食になったのか?』が書店に並んだ。本サイトでの「ローカリゼーションマップ」連載をまとめて、さらに書き下ろしの文章を加えている。最後のチャプターでは、ローカリゼーションマップの考え方を解説した。異文化市場向けに商品を作る際のヒントを提供できればと願っている。

 今回より3回、連載書籍化にちなみ、通常の隔週のコラム掲載の谷間となる週に、新刊本のテーマをめぐるインタビューを紹介していく。ローカリゼーションに詳しい3人の方に原稿を読んで頂いた上で、インタビューしたものだ。直接、書籍について語ってもらうというよりも、本をネタに雑感を語りあうカジュアルなスタイルをとった。

 トップバッターは、昨年末から著書『イシューからはじめよ』がベストセラーとなっている安宅和人さん。東京大学で修士号を取得した後、マッキンゼー・アンド・カンパニーに勤めたが、一転してイェール大学で脳科学の博士号をとる。ニューヨークで9・11を経験してから前職に戻り、現在はヤフージャパンのCOO室長だ。「なかなか味のある本を書かれましたね」と笑いながら会議室に迎え入れてくれた。

 富山市の外れにある小さな漁村で生まれ育った安宅さんは、高校卒業後、東京に出て来た。異文化との衝撃的な出会いが、そこにはあった。2時間に1本しか電車が走っていない町から、2分ごとに電車が来る街へ。当然、あらゆることにおいて感覚や価値基準が違う。

 東京とは、5年前から同じ所に住んでいる人を見つけるのも難しい「微分の街」だと安宅さんは表現する。いつも変わらぬ故郷はホッとするが、自分が長く住むところではないとも思う。それは、「常に新しいことにチャレンジすることで生きてきた。変わらないのが怖い」からだという。

 20代半ばで「呼吸するように」家を買い、30歳になれば墓を買う。そういう故郷の安定した生活で得る「幸せ」が、安宅さんにとっては逆に怖いのだ。


日本にマーケットがなかった!

 安宅さんがローカリゼーションと出会ったのは、最初にマッキンゼーに入社した時代のことだった。グローバル企業が扱っている消費財のあるカテゴリーで、特定の商品だけが日本で販売が振るわなかった。クライアントは「なぜ日本だけ売れないのか」と、理由が分からずに悩んでいた。そこで、不振の原因を突き止め、問題を解消するためにマッキンゼーに依頼してきた。

 担当となった安宅さんは、世界中から当該カテゴリーの様々なブランドの商品を買い集め、価格やスペックを軸にマッピングしていった。結果、分かったことは、欧州や米国の市場にはこのカテゴリーにクライアントの対抗商品が出回っているのに、問題の商品は、日本にこのカテゴリーの対抗商品がない「真空ゾーン」だったのだ。

 「これで分かりました。世界のどこでも市場があるのに、日本だけにはない領域だったのだ、と。その事実を知ったクライアントは最初、『そんなはずはない!何十年も、これでビジネスをしてきたのだ』と驚きましたが、商品のスペック、あるいはポジショニングを変えないといけないという結論が出るのはあっという間でした。この時からですね、ローカリゼーションを意識したのは」(安宅さん)

 ローカリゼーションマップは、商品のローカリゼーションを施すことを勧めるものではない。ローカリゼーションをすべきかどうか、その判断を下すための作業を、しっかりと取り入れることを推奨している。世界で共通なことと、ローカルにしかないこと、これらのカテゴリー分けを可視化するための考え方だ。その上で、マーケティング戦略を練ることを勧める。

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