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第40話 「特許権を侵害したら、どのくらいの賠償金を支払うことになるのでしょうか」

2011年7月27日(水)

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前回までのあらすじ

 団達也は、金子順平から聞いた言葉に大きな衝撃を受けた。金子は、MTCラボが製造するK01と、UEPCが作っている特殊スイッチは、自分が発明したロボットでしか作れないと言ったからだ。

 特殊スイッチを製造するロボットの特許は、金子がジェピー在籍当時に発明したもので、特許の申請はジェピーが行っていた。このことは、MTCラボがジェピーの特許権を侵害しているということを意味していた。

 ジェピー時代の達也の上司、間中隆三は、シンガポールに潜伏し、達也を陥れる準備をしていた。間中が考えたのは、K01の製造ロボットが動いている様子を隠し撮りし、ジェピーの特許権を侵害していることを明かにすることだった。

 間中はUEPCのCEOであるマイケル・ウッズに動画を送った。ウッズはアンディーにこの動画を三沢に見せるように言った。

 アンディーから言われて動画を見た三沢は、このロボットがUEPCで特殊スイッチを製造しているロボットと同じものだとすぐに分かった。

達也と西郷

 達也は、最悪の事態を考えていた。K01の出荷を開始して1年経った。真理からの報告では、MTCラボだけで売り上げは50億円を超えている。これ以外に、タイ、マレーシア、ベトナム、インドネシアでの売上高が加われば、優に100億円に達するに違いない。仮にジェピーから訴えられ、特許侵害が確定したとしたら、どれだけの損害金を支払わなくてはならないのだろうか。

 達也は、会計士の西郷のことを思い出し、電話をかけた。

 西郷は久しぶりの達也からの連絡に喜んだ。

 「嬉しいな。もう私のような田舎に引っ込んだ会計士など、相手にしてくれないかと思っていました」

 「ボクの方こそ申し訳なく思っています。西郷さんに連絡するのは、いつも困った時ですからね」
 達也は元気のない声で言った。

 「どうかされたんですか?」
 西郷は急に心配になった。

 「想定外でした。この言葉は嫌いなんですけどね」
 「団さんらしくない。あなたはいつもあらゆる可能性を想定して、万全を期してきたではありませんか。だから、いまの成功を手にしたと思っています」
 それなのに、弱気なのだ。その理由は何だろう。西郷には見当もつかなかった。時折、受話器から達也のため息が聞こえてきた。

 「なにか心配事でもあるんですか」
 と、西郷が聞いた。

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「第40話 「特許権を侵害したら、どのくらいの賠償金を支払うことになるのでしょうか」」の著者

林 總

林 總(はやし・あつむ)

公認会計士

外資系会計事務所、監査法人勤務を経て開業。国内外でビジネスコンサル、管理会計システム導入コンサルのほか、大学で実践管理会計の講義を行っている。また管理会計の草の根活動として、団達也会を主宰。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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