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国のビジョンが見えない以上、自分のビジョンをしっかりと持とう

ところで会社やあなたが立てた目標は、毎年達成できていますか?

  • 武田 斉紀

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2011年8月1日(月)

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国のビジョンが見えないから、自分のビジョンも描けない!?

 「この国のビジョンが見えない」と嘆く声をよく耳にする。政府も民主党も「ビジョンを描く」と言いながら、いつまでたっても見えてこない。目の前の東日本大震災からの復興ビジョンさえ、私たちはよく知らない。

 この国のビジョンは、混迷する民主党政権の2年間でますます見えなくなってきた印象だが、何も最近始まったことでもない。自民党政権の時代も含め、ここ何十年か、私たちは夢がありかつ信じてみたくなるようなビジョンに出会っていないように思う。

 ところでこのように頻繁に使われるビジョンという言葉。そもそもビジョンとは何だろう。

 先日もある会社で企業理念のコンサルティングをしていたら、先方の経営者から「基本的な質問でお恥ずかしいのですが、企業理念とビジョンはどう違うのでしょうか」と聞かれた。仕事柄、私はこの質問をしょっちゅう受けている。みなさんならどう答えるだろう。改めて聞かれると、「うーん」とうなってしまうのではないか。

 また、ビジョンは私たちの仕事や暮らしにとっても、意外と身近で大切な問題だ。普段は誰もそんなことを意識していないだろうが。

 今回は「ビジョンとは何か、ビジョンは私たち仕事や暮らしにどう生かせばいいのか、ビジョンを実現するにはどうしたらよいのか」といったテーマでお話してみたい。

 ビジョンは、和訳を探せば「予見、見通し」。また「視覚、視力」の意味でも使われることからも、「見える」ことを意味している。つまりそう遠くない未来の姿だ。一方、企業理念は「終わりなき理想」と表現されることもあるくらい、企業にとっての「永遠のテーマ」だ。

 企業理念は英語ではミッションステートメント(Mission Statement)などとされる。解説書の中には、企業理念とビジョンは同じとしているものもあるが、ちょっと違和感がある。実際ビジョンを企業理念として掲げている企業も少なからずあるが、私は使い分けることをお勧めしている。

 ビジョンを定義すると、「理念に近づいていくための中間目標」となるだろう。「○年後までにはここまで(具体的なこんな状態まで)になっていたい」という目標だ。ビジョン=「中期目標(場合によっては中長期目標)」と言えるだろうか。

 その昔は企業の中期目標といえば、10~30年後というスパンで考えられていた。ある意味、未来が見通しやすい平和な時代だった。しかし21世紀の先進市場で戦う企業の中に、そんな悠長な中期目標を立てている会社は少ないだろう。5~10年がいいところで、IT業界などに至っては、3年後だって見通せない。

 話を戻すと、ビジョンは本来その先の理想として目指す姿=理念のようなものがあって、初めて設定できる。何も「お客様のために」とか「社会のために」といった理念だけを言っているのではない。「大金持ちになりたい」を理念と呼ぶかどうかは別にしても、そうした理想がまずあって、「じゃあ、そのために何年後までにどうなっていたいか」という中間目標が必要になってくる。

 この「理念(理想)とビジョンの関係」は、国においても、企業においても、そして個人においても同じこと。まず理念(理想)の姿が描かれたうえで、そこに近づくために中期目標としてのビジョンが必要になってくるのだ。

 「この国のビジョンが見えないのに、自分のビジョンなんて描けるわけない」と思考停止している人に対して、私はもったいないと感じてしまう。震災で明日も見えない人は特別としても、日本企業や日本人の多くが政府の復興ビジョンや、未来の日本の理想に基づくビジョンがまとまるのを待っている必要はない。それではいつまでたっても動けない。

 人は理想ととともに、目標があるからこそ、ある方向性に向かって動けるのだから。

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