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もう「追い込まれ学習」しかない!

「英語公用語化」の真の狙いは?

2011年8月2日(火)

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 「英語教育に対する企業さんの要望が、必ずしもビジネスで使える英語力とマッチしていないように思います」

 日経ビジネス6月20日号「使える英語はこう学ぶ」の取材の席で、シェーンコーポレーションの石谷雄也取締役は、日本企業が力を入れる英語教育の現状をそう説明した。

 グローバル市場に打って出るには、英語力は必須――。そう考える企業が増える中、社員の英語力向上を外部の英会話スクールなどに委託する企業が増えている。シェーンコーポレーションも委託される側の企業の1つだ。

 首都圏を中心に英会話教室「シェーン英会話」を展開する同社は、生徒の約40%が中学生以下。そんなことから「子供や学生向け」というイメージを持たれているが、大手企業の英語力向上もサポートして定評がある。

 具体的に、企業のどんな要望に違和感を覚えるのだろうか。

 「例えば『社員のTOEICのスコアを600点以上にしてください』といった依頼を受けることがありますが、TOEICは大学受験などと同じで、高得点を取るためのテクニックが存在します。日本人が教えたほうが、スコアも上がりやすい。そう考えると、TOEICの点数を上げるための学習が、必ずしも仕事で使える英語力にはリンクしないように思うのです」

 一概に英語力向上と言っても、所属する組織や業種などによって必要とされるスキルは異なる。本来であれば、英語が必要な部署や人材を見極め、その人に合った教育方法を提示するのが望ましいのだろうが、企業には個別に対応する時間的余裕も資金も持ち合わせていないことが多い。結果、TOEICといったテスト偏重の評価になってしまう。

 そんな中、賛否両論分かれるのが、楽天やファーストリテイリングの「社内英語公用語化」だ。

 「日本人同士で英語を話していても、効率が下がるだけ」「正しい英語力は身に付かない」といったネガティブな声も多いが、石谷氏は「個人的には、英語公用語化には賛成」だという。単なる英語力向上にとどまらない、その理由とは――。

英語を話す相手はネイティブだけじゃない

 石谷氏は、英語公用語化をポジティブに捉える理由を2つ挙げる。

 「1つは、生産拠点を海外に置く企業が増える中で、ノンネイティブ同士が英語でコミュニケーションをとる必要性が高まっているためです。日本人同士が英語で話すのは、その訓練になると思います。

 ビジネスでは、美しい英語を話せる人が勝つわけではないんです。新興国に参入し、他のアジア圏の人と英語でコミュニケーションをとるシーンが増える中、『ネイティブの正しい発音なら理解できる』というだけでは、ビジネスは成立しません」

 もう1つの理由は、「社内で英語を公用語として認めることで、海外のエリート人材を獲得しやすくなる」という点だ。

 「海外から優秀な人材を採用したいと思うなら、その人が入社してきた時に、社内の仕組みが理解しやすくて、社員と意思疎通できる状況になっていなければなりません。社内で英語が通じるというのは重要なポイントです」。実際に、日経ビジネス6月20日号で紹介した楽天も、英語公用語化の狙いの1つに優秀な人材の獲得を挙げている。

 「とはいえ、社内の混乱という不安要因もあって、一気に英語公用語化へと歩を進めることができない。結局、英語ができるかどうかの判断材料として資格に走ったり、TOEICのスコアを上げるための教育に力を入れたりと『遠回り』してしまうのです」

 英語との向き合い方を模索する企業が多い中、今度は「英語公用語化」を目指す楽天の英語教育の一端を担うGabaに話を聞くことにした。

 Gabaはマンツーマン英会話で知られ、2010年度は法人顧客の新規入会者数が対前年33.7%増になるなど、法人部門の売り上げも大きく伸ばしている英会話学校だ。2011年7月からは、既に一部の企業で導入していた「企業内英会話スクール」を、新たなプランとして本格展開している。

コメント6件コメント/レビュー

”TOEIC600点を目標に”とは、会話や読み書きのトレーニングをした結果として受けたTOEICのスコアを言うのであって、600点を取る方法を教えろというのではない。しかしながら、受託者側が600点への到達度で評価されると当然容易かつ評価を受ける600点の取り方になってしまう。そういう意味でオーダーする企業HR担当者は、正しいメジャーの確保が必要。600点程度であるなら例えば、簡単な電子メールの返信、100ワード程度のディクテーション、1分間の自己紹介ぐらいで読み書きヒアリング、スピーキングが見える。まあ、自社内のHRに英語力を評価できる人を据えるのが先かもしれない ◇たまにはノンネイティブとの会話もいいけれど、本線はやはりネイティブでしょ。ネイティブと言っても英語、米語の違いだけでなくそれぞれの国の地域でもかなり違うのだからあえて崩れたノンネーティブから始めるのはどうかと思う。それにネイティブとであればいろいろなノンネイティブのアクセントを越えて会話になるけれど、ノンネイティブ同士だとお互いに不慣れ同士なのだから余計に通じない。教室としては(定義が難しいけれど)ネイティブを集めると高くつくからノンネイティブの”良さ”を語っているように聞こえる。 ◇英語を会社の公用語にすると良い人材が確保しやすいというのは、日本に役に立つ人が十分にいないと言っているのと同義。日本人の英語化より、英語圏の人を取ってくると言う発想。今の従業員が、英語ができるようになったからと言って、それ以外の本業部分での改善が英語の上達以上に見られなければ、企業にとってその人の価値はほとんど増えてないという理解が英語を学ぶ上で重要かも(2011/08/03)

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「もう「追い込まれ学習」しかない!」の著者

瀬戸 久美子

瀬戸 久美子(せと・くみこ)

日経WOMAN編集部

旧・日経ホーム出版社(現日経BP社)に入社後、日経WOMAN、日経TRENDY、日経ビジネス編集を経て2013年4月より現職。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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”TOEIC600点を目標に”とは、会話や読み書きのトレーニングをした結果として受けたTOEICのスコアを言うのであって、600点を取る方法を教えろというのではない。しかしながら、受託者側が600点への到達度で評価されると当然容易かつ評価を受ける600点の取り方になってしまう。そういう意味でオーダーする企業HR担当者は、正しいメジャーの確保が必要。600点程度であるなら例えば、簡単な電子メールの返信、100ワード程度のディクテーション、1分間の自己紹介ぐらいで読み書きヒアリング、スピーキングが見える。まあ、自社内のHRに英語力を評価できる人を据えるのが先かもしれない ◇たまにはノンネイティブとの会話もいいけれど、本線はやはりネイティブでしょ。ネイティブと言っても英語、米語の違いだけでなくそれぞれの国の地域でもかなり違うのだからあえて崩れたノンネーティブから始めるのはどうかと思う。それにネイティブとであればいろいろなノンネイティブのアクセントを越えて会話になるけれど、ノンネイティブ同士だとお互いに不慣れ同士なのだから余計に通じない。教室としては(定義が難しいけれど)ネイティブを集めると高くつくからノンネイティブの”良さ”を語っているように聞こえる。 ◇英語を会社の公用語にすると良い人材が確保しやすいというのは、日本に役に立つ人が十分にいないと言っているのと同義。日本人の英語化より、英語圏の人を取ってくると言う発想。今の従業員が、英語ができるようになったからと言って、それ以外の本業部分での改善が英語の上達以上に見られなければ、企業にとってその人の価値はほとんど増えてないという理解が英語を学ぶ上で重要かも(2011/08/03)

これからの日本経済成長には知識偏重から知能偏重に、プロセス主義から人間主義に切り替える必要がある。そのことを経営者は理解しないといけない。(2011/08/02)

まあ英語は必要に迫られないと上手にはなりませんよね。あとビジネス英語とは言っても、英語だろうが日本語だろうが、真摯な態度や横柄な物言いなど、言語や習慣を超えて人柄は伝わります。大事なのはむしろ人間として信用に値する人間かどうかだと思います、こと英語に不慣れな日本人にはこの姿勢は物凄く重要だと思います。丁寧で紳士的、しかし論理性と意見の主張は同居できます。いくら言葉が使えても、使う人間の頭が悪く人間性が悪いのであればそれ以前の問題です。今まで英語が話せるだけでは企業に取って良い人材になりえなかったのは、背後にそのような問題もあったのでは、と思えてなりません。というのも、現在貧弱な英語力ながら海外の大学の大学院コースマネージャーとコンタクトを取っています。下手な英語でも真心とやる気は伝わります。とにかく恥ずかしがらずに使う事、使う前に下手な英語と一言伝えておくこと。ネイティブはノンネイティブに寛大です。日本語が片言だと=頭が悪いと捉える短絡的な日本人とは違います。(2011/08/02)

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