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ボロ儲けにはコツがあった!

創業編:コンサルの逆を行け

2011年8月18日(木)

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グローバル企業を一網打尽にする方法

 ここに、コンサルタントとして独立しても、成功する人が少ない真因がある。「経営のプロ」であるはずのコンサルタントは、独立して「経営者」という責務を負った瞬間、自らが磨いてきた「経営の常識」が逆作用するのだ。

 例えばコンサルタントが、まとまった人数で独立して会社を作っても、早々に企業規模を大きくできないと、高い人件費コストに食い潰されて、あっという間にキャッシュショートする。では身軽な個人で独立したらいいのかというと、そうでもない。企業はコンサルタントに様々な相談を持ちかけるため、1人ではなかなかカバーできないのだ。結局、コンサルタントが独立しても、経営が安定せず、大学教授に転身する人が後を絶たない。

 というわけでコンサルティング会社に籍を置くことは、経営者になるにはマイナスも多い。

 ただ、私はコンサルティング会社で、1つの大きな経営のヒントをもらった。20代後半のコンサルタントとして、自分の専門性に自信が持てなかった時期が続いた。その時、社長の訓示が、強烈な印象として残っている。

 「移転価格税制って知っているか。グローバル企業は海外にあるグループ企業と結託して売上高を操作し、課税されるはずの所得を他国に移転させようとする。これを規制するのが移転価格税制だ。税理士としてトップになるのは難しいけど、移転価格税制なら日本で専門家と呼べるのは5人といないから、トップになれるだろう。判例を全部調べても、たいした量じゃない。だから、3ケ月でプロになれ。簡単だろ。ニッチだけど、ものすごいニーズがあるぞ。グローバル企業はみんな知りたがっているから、片っ端からクライアントにできる」

 生き残るためにニッチを得意分野として持ち、その道では間違いなく指名されるようになる。そうして創った独占市場を、徐々に拡大していく…。これはまさにブルーアイランド戦略そのものであった。

 私は1998年に独立すると、まずニッチの世界に乗り出した。

 「不動産のマーケティング調査とコンサルティング」。そう聞くと、他業界の人は、当たり前の仕事に聞こえるかも知れない。だが、実は不動産会社はマーケティングなどやっていない。「経験と勘と度胸」で日々の仕事をこなしている。だから、社内で「リスクマネジメントに取り組みましょう」などと言ってみたところで、マーケティング予算がないから、手の付けようがない。

 そんな状況だが、私の顧客の中には、不動産のことを知りたい他業界の方々が多かった。そこには、一定のニーズがあった。なぜなら、不動産業者30人に話を聞いても、言っていることのどこまでが汎用的な事実で、どこからがレアケースなのか判断がつかない。不動産市場の構造を理解して、有効な施策を立てたいというニーズに対して、誰かが通訳して、話の真偽を峻別し、因果関係を解き明かし、妥当な施策を提示する必要があった。そんな仕事を始めたことで、最初の3年ぐらいは顧客拡大にこそ時間を要したが、1年の半分は暇だった。それでも、会社は私と秘書の2人だけだったので、何とか食っていけた。

 この暇な時間が、新境地を開くことになる。

コメント11件コメント/レビュー

経営コンサルタントの端くれですが、考え方は沖さんといっしょです。一見非常識でも効果の有る事を提案しないと、今時、仕事にならないですから。コツは頭でっかちにならないことですね。(2011/08/18)

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「ボロ儲けにはコツがあった!」の著者

沖有人

沖有人(おき・ゆうじん)

不動産コンサルタント

1988年、慶應義塾大学経済学部卒業後、コンサルティング会社、不動産マーケティング会社を経て、1998年、アトラクターズ・ラボ(現スタイルアクト)を設立、代表取締役に就任。/

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

経営コンサルタントの端くれですが、考え方は沖さんといっしょです。一見非常識でも効果の有る事を提案しないと、今時、仕事にならないですから。コツは頭でっかちにならないことですね。(2011/08/18)

実に面白いし、誰にでも実践できる余地がある。私は61歳で退職し、のんびりしようと思ったが、やはり仕事がしたい。いや、独立したいんだと思う。この歳で独立するには、ニッチしかないと思うし、市場を作るところが面白い。大変参考になった。(2011/08/18)

ネーミングが秀逸ですね。「ブルー」を持ってきたことでブルーオーシャンとの対比が明確になりますし、これに「アイランド」をくっつけたことで、違いがどこかいっぺんに理解できます。たとえばこれを「グリーンアイランド」などとしてしまうと、語感上からまったくの別物になってしまうので、コンセプトが込められません。ネーミング技術としては落第でしょう。おまけにグリーンアイランドって日本人にとってはグリーンランドに聞こえそうで、とても寒々とした印象になりますしね。グリーンランドは実際には台湾にある島の名前なんですけどね...次回に期待します。(2011/08/18)

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