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社員が昼間バーベキューをする会社

「遊び心」ある大切なムダとは

  • 吉田 就彦

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2011年8月25日(木)

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 ヒット商品やヒットサービスが自社にはなかなか出ないと嘆く経営トップの悩みや、結果がなかなかついてこないことから焦燥感を感じている現場の原因は、実はいつの間にか社内にはびこった、行き過ぎた効率化の後遺症なのではないか。

 ITを駆使する効率的経営を指向するあまり、せっかく生まれようとしているヒットの芽を摘み、ビジネスチャンスにチャレンジする気運がそがれているのではないか。

 現在の日本の閉塞感の本当の原因は、見える化の行き過ぎが生む衆人環視から起こる「最適化の罠」にはまっていることなのではないか。

 この連載コラム「ムダこそが大ヒットへの近道――最適化の罠」では、その罠にはまらなかった好例や、はまってしまった悪例を交えて論じることで、日本が元気になっていく知恵のひとつとして「最適化の罠」からの脱却を提言する。

 第5回目のテーマは、大手ナショナルメーカーに押され、不況と言われている中小工務店にあって、静岡県浜松の地で年間100棟の注文住宅を作っている工務店「都田建設」が掲げる家造りのミラクルに迫る。

今注目を浴びる「おもてなし経営」

 都田建設という注文住宅専門の建設会社が、静岡県浜松市の北、都田という場所にある。実はこの会社の蓬台浩明社長はかなりの有名人で、全国から様々な人が視察に訪れているという。

 それというのも、すでにご自身の書籍を4冊も出されていて、『「サービスは「かけ算」!』(共著)、『もし、大統領が日本で家を建てるとしたら!?』『社員をバーベキューに行かせよう!』『おもてなし経営』と、読んでみたくなるようなユニークなタイトルが並ぶ。

 それらはすべて蓬台社長や都田建設社員の方々の奮闘記を絡めたビジネス本で、ある意味、都田建設の成功のノウハウの集積でもあり、そのノウハウ公開の潔さにも驚かされる。

 会社としても、2010年静岡県知事褒賞を受賞、住宅デザインで2010年、2011年と2年連続でハウスオブザイヤーも受賞。さらには、2010年環境大臣表彰まで受けている。

 都田建設は、大手ハウスメーカーが隆盛の現在、浜松という、ある意味田舎の地方都市の中にあっても押すな押すなの大盛況で、営業マンがいないのにもかかわらず、次から次へとお客様が訪れる魔法のような工務店なのだ。

 地域住民との深いつながりを軸にしたその経営は、住まい作り、庭作り、家具・雑貨の販売を通じ、感動を生むライフスタイルを『ドロフィ-ズ』として展開している。

 『ドロフィーズ』とは、「DLoFre's」と表されて、夢=DREAM、愛=LOVE、自由=FREEの頭文字に'Sの仲間を加えて作られた都田建設が生む感動の総称と位置付けられているコンセプトである。その経営手法が「おもてなし経営」なのだ。

建設業から「ホスピタリティ業」へ

 都田建設が掲げるポリシーに、「我々は建築業ではない」というものがある。もちろん商売として売るものは住宅ではあるものの、その住まいというものがハブとなって都田建設が掲げている「ドロフィ-ズ」を拡げて、「満ち足りた幸せの実感」を提供するというのが大切な使命であるとしている。

 それは、天然素材を使い、健康的で、良いデザインのいい家さえ作ればよいということだけでなく、家族が家を通じて幸せを体感する、その感動作りのお手伝いをするという考え方からきているのだ。

 家は手に入れた瞬間から日常になると蓬台社長が言うように、家の建設過程の間に積み重なった感動の量が、日常になった時から暮らしの中で膨れ上がる幸せ度の増幅を指向しているのである。「モノ」から「コト」へのサービス転換というわけだ。

 家である「モノ」を売るだけでなく、「コト」を作り出してサービスを提供するためには、それはそれは大変な努力が必要となる。都田建設の社内には徹底した“ひと手間”増やしてお客様に奉仕する精神が存在している。

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