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【最終回】改革に失敗する日本企業がはまり続ける罠

グローバル企業のトップが驚嘆したTOC流の解決法

  • 岸良 裕司

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2011年8月31日(水)

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 東日本大震災によって生産停止の連鎖が日本全国や海外にも広がり、日本のモノ作りの効率化は行き過ぎだったと再考を促す声が高まった。だが、それは本当に正しい指摘なのか──。

 本コラムでは、ビジネス小説『ザ・ゴール』(ダイヤモンド社)の著者として知られるイスラエルの物理学者、エリヤフ・ゴールドラット博士が考案した改革手法の理論「TOC(Theory of Constraints:制約条件の理論)」とその具体的な手法を紹介しながら、実は効率化が進んでいなかった日本のモノ作りの実態を明らかにし、処方箋を提示してきた。

 最終回の今回は、モノ作りを手がける製造業だけでなく、ほかの業種も含め、日本企業の多くに共通する課題を取り上げる。それは、さまざまな改革に取り組んでいるにもかかわらず、努力が実を結ばず業績が上向かないという問題だ。

 改革が頓挫してしまう真因は何か。それを解消するにはどうしたらいいのか。ゴールドラット博士から直接、薫陶を受けたゴールドラットコンサルティングの岸良裕司ディレクターが、実例を基にTOC流の解決策を示す。

 「全社を挙げてさまざまな改革を行っている。なのに、一向に結果が出ないのはなぜなのか」

 医薬品用の原材料の研究・開発・生産を手がけるE社の会議室。我々と初めて会談した同社の経営トップは悲痛な表情を浮かべながらこう訴えた。

 それも無理はなかった。同社は「全員参加」の号令の下、生産現場のコスト低減や生産性改善活動はもとより、新製品の開発効率向上を目指して新たなプロジェクトマネジメント手法を導入するなど、ありとあらゆる改革に取り組んできた。しかし、目立った成果が出ていなかったからである。

 一方で、激しく追い上げてくる海外の競合企業にシェアを奪われ、E社の業績は上向くどころか悪化の一途をたどっていた。E社の経営幹部たちは打つ手がなくなり、我々に支援を求めてきたのだった。

E社の経営幹部が首を傾げた提案の内容

 確かに彼らの話を聞き、同社の社内を見学して回ると、最新の改革手法を次々と導入して実行してきたことがすぐに分かった。同社の経営陣は、業績の悪化に対して手をこまねいていたわけではなかったのである。しかし、改革の取り組みはいずれも功を奏していなかった。

 こうした場合、改革を実行している現場の中に入っていき、関係者の話を聞いたり、活動の様子を観察したりして、うまくいっていない原因を探る。そして改革の進展を促す改善策を考える。このような対応を取るのが常道だろう。

 しかし我々が最初にE社の経営幹部に提案したのは、全く別のことだった。現場にはそれ以上立ち入るのを止め、その代わりにまず経営幹部に一堂に会してもらい、さらに合宿を行うこと求めたのである。

 3日間に及ぶ合宿を2回にわたって行った。中には、「合宿ですか…」と首を傾げる幹部もいたが、「改革を成功させるためには、いま一度、大元の経営の目標に立ち戻り、戦略と戦術を練り直すことが必要なのです」と説得。何とか経営幹部全員の参加を実現した。

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