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23人のサムライが挑む欧州の壁

トレンドからレジェンドに進化するバルサスタイル

2011年9月1日(木)

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 9月2日の北朝鮮戦から始まるワールドカップ・3次予選に、23人の選手からなる日本代表が臨む。ロンドン五輪を目指す、なでしこジャパン、U-22代表とともに、アジアでの戦いから目が離せない。
 代表チームの活躍を祈りつつ、今回はサムライたちが挑むもう1つの大きな壁、欧州サッカーについて取り上げたい。

 欧州サッカーの有力リーグがシーズンインした。今年、欧州のリーグに所属しトップチームでプレーしている日本人選手は23人にも及ぶ。イタリア・セリエAのインテル長友佑都、ドイツ・ブンデスリーガのヴォルフスブルク長谷部誠、ドルトムント香川真司、シャルケ内田篤人をはじめイングランド、スペイン、ロシア、オランダ、ベルギー、フランス、と各国リーグで自らの実力を証明する戦いを繰り広げている。
 戦いとはまずチームメイトとのポジション争いに勝つこと、そして試合相手に勝つこと。そのためにはその国の生活に溶け込み、チームに受け入れられ、自分の力を日々100%示すことからスタートする。

 サッカー産業として活況を呈している欧州には全世界から選手が集まる。
 選手の輸出大国としてまず浮かぶのがサッカー王国ブラジルとアルゼンチン。この他、南米ではコロンビアやチリ、ウルグアイといった国々の代表選手はほとんどが欧州でプレーしている。また、1990年イタリアワールドカップでカメルーンが一大旋風を巻き起こしてからは身体能力の高いアフリカも注目の的となった。
 南米、アフリカ、東欧など、貧富の差が激しく貧困に喘ぐ層が多い地域から欧州有力リーグを目指す構図は、「貧困からの脱出の手段はサッカーと音楽」という言葉を地で行くものであった。今ではガーナ、コートジボワール、カメルーン、ナイジェリアなどの多くの選手がビッグクラブで活躍している。

 そんな中での、このところの日本の台頭である。これだけの選手が欧州でプレーする機会を得られている背景には、三浦知良、中田英寿をはじめとしたパイオニアの存在、そして日本のサッカーが懐疑的に見られている時代に力を証明した中村俊輔。これら多くの先人が道筋を作ったことと、昨年の南アフリカワールドカップの日本の戦い振りが影響していることは間違いない。

 それともうひとつ、欧州側で選手評価の仕方が見直されてきていることも見逃せない。
 これまでは個人の技術、あるいはフィジカルのレベルだけであれば、日本人は南米やアフリカの選手とは比較にならないと見られていた。いや、その部分だけを評価されたら、今でも日本人が「助っ人」として欧州のクラブでプレーすることは難しいだろう。

 しかし、サッカーとは局面の個の戦いと、チームとして戦うプレーがセパレートされているわけではなく、全て同時に進行していく競技。また、サッカーはオープンスキル(相手、味方、審判、天候、状況等で発揮すべき技術や判断が大きく左右される)の極みの種目なので、チームのための状況判断をし、瞬時にアクションを起こせる、ということは実は大きな武器となり得るのである。
 日本人はこの部分が長けているということを認められ始めていると言える。

 もちろん、“隙間を埋める”だけでは助っ人にはなれない。ハングリーさに満ち溢れた世界から集った選手達は、えてしてチームよりも自分を見せることを優先しがちになるもの。そんな中で自分の特徴を示しながらもチームのために判断し動ける選手、という新たな評価軸が作られつつあると言えるのではないだろうか。これはマンチェスター・ユナイテッドで長年活躍している韓国人選手パク・チソンの存在も追い風になったことは間違いない。

 ここ十数年でひのき舞台に立ち始めた日本人選手。ここで、彼らがサッカー新興国出身の選手として挑もうとしている世界の潮流に目を向けてみよう。

コメント2件コメント/レビュー

> しかし、サッカーとは局面の個の戦いと、チームとして戦うプレーがセパレートされているわけではなく、全て同時に進行していく競技。また、サッカーはオープンスキル(相手、味方、審判、天候、状況等で発揮すべき技術や判断が大きく左右される)の極みの種目なので、チームのための状況判断をし、瞬時にアクションを起こせる、ということは実は大きな武器となり得るのである。> 日本人はこの部分が長けているということを認められ始めていると言える。  この部分についてだけ。日本選手が上記の点で特に優れているとは思いません。また各日本選手の特徴も様々です。 ここ数年で日本選手の欧州での活躍は、スペイン、イングランド、イタリアという3大リーグをあえて最初に目指さず、セカンドリーグからの出発を始めたことが最大の要因と思います。トップリーグではなかなか活躍は出来ず、またすぐ活躍できなければ、すぐに試合に出られなくなるからです。元々、レベルの低い日本選手が欧州3大リーグにいきなり進出を望むのは無茶な話で、今のほうが適正でしょう。(2011/09/01)

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> しかし、サッカーとは局面の個の戦いと、チームとして戦うプレーがセパレートされているわけではなく、全て同時に進行していく競技。また、サッカーはオープンスキル(相手、味方、審判、天候、状況等で発揮すべき技術や判断が大きく左右される)の極みの種目なので、チームのための状況判断をし、瞬時にアクションを起こせる、ということは実は大きな武器となり得るのである。> 日本人はこの部分が長けているということを認められ始めていると言える。  この部分についてだけ。日本選手が上記の点で特に優れているとは思いません。また各日本選手の特徴も様々です。 ここ数年で日本選手の欧州での活躍は、スペイン、イングランド、イタリアという3大リーグをあえて最初に目指さず、セカンドリーグからの出発を始めたことが最大の要因と思います。トップリーグではなかなか活躍は出来ず、またすぐ活躍できなければ、すぐに試合に出られなくなるからです。元々、レベルの低い日本選手が欧州3大リーグにいきなり進出を望むのは無茶な話で、今のほうが適正でしょう。(2011/09/01)

今週も楽しゅうございました。明日からのW杯予選。本田△、中村憲剛の離脱、台風接近なんてオマケも付いてドキドキであります。さて……。試合後の解説も楽しみしております。(2011/09/01)

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