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あ、それは「会議中毒」の症状です

[3]“患者”は思考停止している可能性が高い

2011年9月5日(月)

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 「本日はお忙しい中、大変ありがとうござました。では、また来週おうかがいしたいと存じます。ご都合はいかがでしょうか」

 「えーっとね、じゃあ来週水曜日の3時はどうですか」

 「…あっ、来週の水曜日ですか、大変申し訳ありません。水曜日は3時から営業会議で、それから7時までは部門間の社内会議がございまして…」

 「3時から会議ですか。夜も難しそうですね。じゃあ木曜日の午前中は?」

 「…あっ、木曜日ですか、申し訳ございません。この日は商品開発担当者との会議でして。そのほかの日はいかがでしょうか…」

会議のついでに営業してるわけ?

 「この日は、って、一日中、会議やってるわけじゃないんでしょ」

 「それが…。木曜日はほぼ1日会議なんです。本当に申し訳ありません」

 「だったら…。来週で言うと、あとは金曜日の夕方4~5時の1時間しか残ってないけど」

 「申し訳ありません。5時から社内で会議がありますので、その時間帯ですと、こちらにほとんど滞在できません…。そうしましたら、再来週のご都合はいかがでしょうか」

 「再来週? 再来週だったら、火曜日しか都合つかないよ」

 「ああ、火曜日は朝からプロジェクト会議が入っておりまして、ほとんど1日ダメなんですが」

 「…あのさぁ、前から思ってたんだけど、おたくの会社って会議が多すぎない? 電話しても、会議で席外してるって言われて全然つながらないしさ。あなた、会議のついでに営業してるわけ?」

◇  ◇  ◇  ◇  ◇

 こんな風にお客様から言われるとしたら、あなたの会社は「会議中毒」であり、即刻「脱会議」の必要がある。

 「脱会議」とは、『会議の「数」、会議の「時間」、会議の「参加者」を2分の1に削減し、「会議総コスト」を90%削減させる』ことである。

 「会議中毒企業」の特徴は、ずばり「会議 > 顧客」である。顧客満足度をアップさせる取り組み以上に、社内会議のほうが優先される。常識的には考えられないが、意外にも、疑うことなくこういった思考で仕事をしている人は多い。

 前回のコラムで会議総コストについて書いた。コスト意識もなく無駄な会議をしているのであれば、それだけで顧客思考の経営とは言えない。にも関わらず「お客様第一」と毛筆で書かれた経営理念を会議室の壁にデカデカと飾ってある会社がある。今の時代、その無邪気さは笑えない。

「二元論」を持ち出すことが多い

 会議中毒者は思考停止している可能性が高い。もちろん、はじめから思考停止だったわけではない。会議漬けの毎日を送っているうちに、何をすることによってお客様に役立てるのか、会社の財務を健全化させられるのか、社員のみんなが生き生きと働けるのか、そういった大切な事柄を思考プロセスの中に挟みこむ余裕がなくなってしまったのだ。

 従って、他人に指摘されても「そんなこと言われても、仕方ないよなぁ」「無駄だとわかっていても、私ひとりではどうにもなりませんわ」と自嘲気味に笑うだけである。深刻な場合は、「会議をなくしたらどこでコミュニケーションをとるのですか。すべて現場を放任すればいいんですか。こう見えても私だって一所懸命やってるんですからね」などと逆ギレする。

 現状維持バイアスがかかっている人は「二元論」を持ち出すことが多い。判断材料が「白」と「黒」しかなく、「白がダメだって言うんなら、黒なんですね。ああ、そうですか」などとキレてみせる。

コメント16件コメント/レビュー

「脱会議」という言葉だけを見ると、会議の要不要論に見えてしまいがちですが、実は、「意味のある時間を増やそう」と一貫しておっしゃられている著者、横山さんの立ち位置からこの一連のコラムを読んでいくと、一筋の方向性が見えてきます。ですので、このコラムを読ませていただくときは、表面だけを観ずに「本当は何を伝えたいのだろうか?」をいつも意識しながら読むた、読解力や洞察力のトレーニングにもなるなと思っています。いい意味で歯に衣を着せぬこのコラム、これからも期待しています!!(2011/09/16)

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「あ、それは「会議中毒」の症状です」の著者

横山 信弘

横山 信弘(よこやま・のぶひろ)

経営コンサルタント

CSK、日立製作所を経て、現在アタックスの主席コンサルタント。営業目標予算の2倍の材料を仕込む、組織マネジメント「予材管理」が注目され、コンサルティングのみならず、セミナー講師としても人気を博す。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

「脱会議」という言葉だけを見ると、会議の要不要論に見えてしまいがちですが、実は、「意味のある時間を増やそう」と一貫しておっしゃられている著者、横山さんの立ち位置からこの一連のコラムを読んでいくと、一筋の方向性が見えてきます。ですので、このコラムを読ませていただくときは、表面だけを観ずに「本当は何を伝えたいのだろうか?」をいつも意識しながら読むた、読解力や洞察力のトレーニングにもなるなと思っています。いい意味で歯に衣を着せぬこのコラム、これからも期待しています!!(2011/09/16)

某一部上場企業勤めだが、私も昔はこんな事を思っていたものです。○○会議と名前はあるけど、議題も無く何十人と集めて、1時間かけて話すのは一人か二人でほぼ部長とかのワンマンショー。 しかし、そんな会議に一日中をそれを聞くだけで出社してくる人も居るのです。そして、無駄なのはワンマンで喋っている本人も自覚しています・・・が無くせるものではないのです。「会議に出る以外に仕事が無い人はどうするの?クビか?出来ないだろう。あいつらは家族を守る為にバカだ何だと言われても耐えてるんだよ。お前ももう少し成長すれば判るよ。」と部長に言われたのを思い出しました。 白か黒かだけで判る物ではないのです。無駄ならどうするのですか?(2011/09/08)

一連のレポートは非常に有用であると思う。しかし、こうも面倒臭く、幾重にも論証していかねば納得が得られないのかと思うと、今の我が国のビジネス力も地に落ちたもんだとウンザリもする。愚痴を先に書いてしまったのには理由がある。今日の記事を読み進めるうち、ふと思い至った結論が、あまりにもシンプルで根が深く、また目を背けたくなるようなことだったので、つい愚痴が先に出たのだ。要は一つ。どんな企業であれ、大半の社員は、大いなる素人集団なのだ。「何を言うか。私はプロだ!」と憤る諸兄も多いだろう。確かに貴方は、その業務遂行にあたってはプロなのだろう。しかし、企業という組織を動かす、ここでいう「会議」を有効にするスキルは持っておられるか?もっと言えば、企業内のみならず、社会人としてはどうか?面倒なので一足飛びに、このリポートに対する回答を記入する。まずは、己は素人であると全員が認識すること。「部長」も「課長」も、会議の「主催者」も「参加者」も。そして、「会議」という認識を捨て、「会って、顔を見て話す場」ぐらいに分かりやすく誰も勘違いしない言葉で表現して、集まる機会を持つべし。ここまでやれば、おそらく殆どの参加者が「会って話さないと伝わらない事」を述べ、「もっとよく理解してもらう為の資料」を作り、おのずと会議室に座っていない時にこそ頭を使うようになるのではないか。・・・どうだろうか。(2011/09/06)

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