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本当に有効な子育て支援とは

所得制限をより厳しくし、現物給付した方が効率的

  • 宇南山 卓

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2011年9月12日(月)

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 子ども手当支給に関する特別措置法が8月26日に成立した。これにより今年度で子ども手当が廃止され、2012年度から児童手当が復活することが決定した。児童手当に回帰することで、所得制限の復活に関心が集まっている。所得制限なしで子育て世帯に現金を給付することは、子ども手当の特徴の一つであったからだ。

 しかし、2009年度の児童手当や来年度からの新制度における所得制限は緩く、子育て世帯で基準を超える所得を得ている世帯は1割程度にすぎない。すなわち、児童手当に戻り所得制限が復活しようとも、ほとんど全ての児童が現金給付の対象となることに変わりはないのだ。名称が「児童手当」か「子ども手当」かという(政治的には重要な)問題を除けば、制度的変更はそれほど大きくない。

 この事実を前提とすれば、「果たして、これほど広範囲の子育て世帯に現金給付は必要なのか?」というのがより本質的な問いである。ここでは、子ども手当が導入された際にも議論された、この根本的な問題について考えてみたい。

手当の使途で多い「貯蓄」

 この問いに答えるために、注目されるのが手当の使途である。手当を受け取ることで、親が子供に対する支出を増加させ、なおかつその支出が「子どもの健やかな育ちを支援する(子ども手当法第1条)」ことになれば、児童手当・子ども手当は必要かつ有効な政策だといえる。一方で、児童手当・子ども手当が酒やタバコなど子供とは無関係に使われれば、不必要なばらまき政策ということになる。

 しかし、この基準で政策評価をすることは困難である。なぜなら、平均的な世帯は児童手当・子ども手当の大部分を貯蓄しているからだ。厚生労働省の「子ども手当の使途に関する調査」によれば、半数以上の世帯が子ども手当を「子どもの将来のため」、もしくは「子どものためと限定しない貯蓄・保険料」に使ったと回答している(下図)。使途について官民で様々なアンケートが実施されたが、どの調査でも一番の使途は「貯蓄」である。これは過去の児童手当のときからの傾向だった。

コメント46件コメント/レビュー

低所得者層と中間/高所得者層の出生率に差はあるのでしょうか?感覚として、低所得者層の方が結婚年齢の早く、出生率も高いように思います。少子化の一番の問題は、中間/高所得者層で仕事をしている女性が子供を産みにくい環境にあるからと感じています。中間/高所得者層で働いていて結婚して子供がほしい女性が本当に現金が欲しいのでしょうか?(2011/09/17)

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低所得者層と中間/高所得者層の出生率に差はあるのでしょうか?感覚として、低所得者層の方が結婚年齢の早く、出生率も高いように思います。少子化の一番の問題は、中間/高所得者層で仕事をしている女性が子供を産みにくい環境にあるからと感じています。中間/高所得者層で働いていて結婚して子供がほしい女性が本当に現金が欲しいのでしょうか?(2011/09/17)

国は金だけ出して口は出さない、子ども手当は子作りインセンティブとしてはいい手だと思いましたけどね。竹田和平氏が毎年2月4日生まれの赤ちゃんに金貨をプレゼントしているような。竹田翁は残り364日分の篤志家が現れるのを望まれてますが、一人もいないようなので国が代わりにやればいいじゃないですか。あと、子ども手当の代わりに大学無償化とは、大学教員が言ってしまえば我田引水ですね。(2011/09/17)

子育て支援はいろいろ会っていいと思うが、少なくとも子ども手当は、もうひとり子どもを育てたいけれど、家計のために断念を迷う母親には、勇気をもらえるものだった。昔と違って子育てにかかる経済的負担が大きく、お下がりやまとめ買いで工夫しても子ども一人増えるだけで生活水準が大きく下がる。たまに高いアイスを食べたくても、×子ども数分の出費を思うと我慢する、一事が万事である。所得制限、子育てはそんなにゆとりのない環境で行わなければならないのだろうか。全世帯数に占める子育て世帯の割合は小さく、少数派である。多くの人にその大変さが実感として全く理解できないのだろうと思う。できなくなることが増える高齢者、老老介護だけでは成立たないことも。(2011/09/15)

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