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日本経済が全く成長していない3つの理由

名目GDPはマイナス、実質GDPでも1%未満

2011年9月9日(金)

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 これからの日本の国家ヴィジョンと政策を描こうとする時に、まずきちんと押さえておかなければならない現実がある。日本の経済と社会の「成熟」である。

日本だけが全く成長していない

 端的にデータを示そう。

 日本のGDPは1995年が495兆円、2010年が479兆円と、この15年間で3%減少した。日本のGDPが最高に達した1997年の516兆円と比べると、2010年の479兆円という数字は7%ものマイナスである。

 物価変動を勘案した実質GDPで見てみても、1995年から2010年にかけての成長率は年率平均でわずか0.68%である。デフレが続く中でマイナス成長になってしまっている名目GDPと比べれば多少マシではあるが、平均1%にも満たない実績ではとても「成長」とは呼べない。

 グローバル経済の中で見ても、日本の不調は明らかである。1995年~2010年のドルベースで見た世界全体のGDPの成長率は年率平均5.2%にも達している。その中で、1995年には世界GDPの18%を占めた日本のシェアは、2010年には9%にまで低下してしまった。

 一方、日本と同じG5国家である米英独仏は、日本と比べるとかなり好調に成長を遂げている事実を忘れてはならない。1995年~2010年の15年間におけるドルベースの1人当りGDPの成長を見ると、日本が1.02倍とほぼゼロ成長であるのに対して、イギリスは1.8倍、アメリカは1.7倍、フランスは1.5倍、ドイツは1.3倍と日本以外の国はどこも着実に成長を達成しているのだ。

 90年代後半以降、世界中で日本だけが全く成長していない。これが今の日本経済の現実である。

経済成長方程式を見れば日本が成長できない理由が分かる

 ではなぜ日本だけ経済成長が止まってしまったのかを探ってみよう。

経済成長率= (1)労働の増加率+(2)資本ストックの増加率+
(3)生産性の改善率

 という方程式がある。経済成長を導く要素間の関係を表したものだ。この方程式は、GDPの成長率は、(1)労働力がどれだけ増えたか(労働人口と労働時間で決まる)と、(2)経済活動に投入される資本がどれだけ増えたか(貯蓄率で決まる)と、(3)経済活動の効率を左右する技術水準の改善度合いという3つのファクターで決まることを表している。

 3つ目のファクターである技術水準とは「全要素生産性(TFP:Total Factor Productivity)」と呼ばれるもので、モノを作るテクノロジーだけでなく、産業構造の構成や国民の教育水準なども含む、その国の経済全体の効率を表すものである。

 つまり、GDPの成長率は、経済活動に投入されたヒト(労働)とカネ(資本)の量と、それらをいかにうまく活用するかという技術によって決まるのである。

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